2015年08月18日18時51分掲載
無料記事
http://www.nikkanberita.com/print.cgi?id=201508181851582
地域
イタリアの庭のトマト 取れすぎたのでトマトソースをつくるアンドレア・ベルキアラさん salsa di pomodoro
ここはイタリア北部のスポトルノ。イタリアを長靴にたとえると上の左の方に位置します。地中海に面したリグーリア州に属し、州都はジェノバになります。ニースにも近く、風光明媚で地中海の美しい風景を楽しめるため、国際的な観光地として知られています。
スポトルノで太陽の光を一面に浴びるアンドレア・ベルキアラさんの庭ではトマトが作られています。ベルキアラさんは看護師で、近くの病院に勤務しています。
ベルキアラさんは最近、詩人で芸術家のエリ・マルチニ(Ely Martini)さんと婚約したばかり。その幸せな家庭の食卓には庭で取れたばかりの手作りトマトが並びます。日本の流通に乗るトマトと違って、ベルキアラさんのトマトには大きいものも、小さいものも様々な形のものが混在しています。
’Troppi pomodori. E vai di salsa’(トマトが取れすぎたから、サルサ(トマトソース)を作ろう)
トマトは英語の表現。イタリアではポモドーリと呼ばれています。この夏はトマトがたくさん取れたので、サラダ用にするものとは別にベルキアラさんとマルチニさんはトマトソースを作ることにしました。作り方は簡単。
以下はベルキアラさんが教えてくれたレシピです。トマトソースを作ったのはエリさんだそうです。
The recipe is like 1kg of tomatoes cut in pieces. 1 onion. Some olive oil. Put all together on the fire. Let it boil and mix with a spoon from time to time.
Once the tomatoes become soft use the manual mixer for separate the skin from the sauce.
刻んだトマト1kg に刻んだ玉ねぎ1個をオリーブオイルと一緒に鍋に入れて、時々スプーンでかき混ぜながら煮込むだけです。そしてトマトが煮られて柔なくなったら、ミキサーにかけて皮を分離します。
レシピを教えてください、というと、これが回答。なんともイタリア人的なおおらかさではありませんか。
‘Il risultato finale’ (うまく行った)
完成したトマトソースは小瓶に詰めて保存しておきます。この小瓶もジャムなどの既製品のリユースです。
トマトは南米のアンデス山脈地帯が原産で、言い伝えでは侵略者のスペインのコルテスが16世紀にその種を欧州に持ち帰ったとされます。そして欧州でイタリア人と出会ったことがトマトの歴史を変えました。当初は貧者の野菜と言われたそうですが、イタリア人の美味しいものにかける情熱と知恵によってトマトソースが生まれました。以来、トマトは世界で最も愛されている野菜とも言われています。
二人の庭では香りのよいバジル(バジリコ)も作られていて、パスタ料理や様々なイタリア料理で生かされます。イタリアの新聞報道ではジェノバにはこのバジルを使った伝統的なペースト(ソース)があり、ユネスコの世界文化遺産の候補になっているそうです。
日本とイタリアでは時差が8時間。日本で午後のけだるい時間、あるいはそろそろ夕食のことを考えるかな、と思った頃、スポトルノのベルキアラさんやマルチ二さんは朝食をとっています。
※イタリア語のsalsaはソースの意味。
■パネットーネ イタリアのクリスマスの焼き菓子
http://www.nikkanberita.com/read.cgi?id=201512090959503
■「結婚しました」 イタリアからのメッセージ
http://www.nikkanberita.com/read.cgi?id=201710061136085
■イタリアのレストラン ハッピーアワー
http://www.nikkanberita.com/read.cgi?id=201709041939271
■今年も庭でトマトができた 地中海の町、スポトルノの人々
http://www.nikkanberita.com/read.cgi?id=201708152205142
■本場イタリアの家庭のピザ Pizza italiana
http://www.nikkanberita.com/read.cgi?id=201611281512061
Copyright (C) Berita unless otherwise noted.
日刊ベリタに掲載された記事を転載される場合は、有料・無料を問わず、編集部にご連絡ください。ただし、見出しとリード文につきましてはその限りでありません。
印刷媒体向けの記事配信も行っておりますので、記事を利用したい場合は事務局までご連絡下さい。