2015年09月30日00時21分掲載
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大治朋子著「アメリカ・メディア・ウォーズ 〜ジャーナリズムの現在地〜」
毎日新聞記者の大治朋子氏が書き下ろした「アメリカ・メディア・ウォーズ〜ジャーナリズムの現在地〜」(講談社現代新書)は経営的に苦境に立たされ、四苦八苦ししているジャーナリズムの試行錯誤をルポしながらも、希望をも感じさせてくれた一冊。
その一端を紹介すれば<「小さいこと」は悪くない>という見出しのくくり。大治氏はアメリカのNPOメディアという新しいジャーナリズム活動について筆をおこしている。米ジャーナリズムの衰退に危機感を感じた市民が数多くのNPOによるジャーナリズム媒体を創設しているという。大学を拠点にしているメディアも多いそうだ。そこにはプロ出身の記者も雇われている。経営は寄付金によるところが大きい。本の中でジャーナリストが<小さな組織だからこそ、革新的な取り組みもできる>と発言しているのも面白い。そして、ルールもシステムもないからこそ、面白いのだ、と。
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