2015年10月25日16時36分掲載  無料記事
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農と食

モンサント裁判でシャロント地方の農家が勝訴

 現地地方紙のシャラント・リーブル(Charente Libre)紙は、世界的な遺伝子変換種子や化学農薬会社で有名な米国モンサント社の殺虫剤が直接に健康に害をもたらしたことに責任があるとして補償責任を求める裁判で9月10日、被告側が勝利した。フランスで初めて。シャラント地方ベルナック(Bernac)の町で何代にもわたる穀物栽培農家を営むポール・フランソワ(Paul François)さんは、中毒の責任をモンサント社に告訴していた。(パリ=飛田正夫) 
 
 この勝利にポール・フランソワさんは「土の壷が鉄の壷に勝つことができた」「モンサント社も法に優ってはいなかった」と感想をもらしている。 
 
 モンサント社の除草剤「ラウンドアップ」の宣伝で、環境と生物分解に良いと宣伝していたことが、嘘の広告として告訴された。ポール・フランソワさんは、シャロント地方のベルナック(Bernac)に住む穀物栽培農家主で、2004年4月27日に、除草剤「ラウンドアップ」に変わる前のモンサントの除草剤「ラッソ」(Lasso)は15年来使用してきていた。この「ラッソ」の入っている浴槽を確認した時に蒸気を吸い込んだ。その後で気分が悪くなり血を吐き緊急病院に運ばれた。中毒を起こしていたという。défaillanceはトウモロコシ畑で使用していた。現在、ポール・フランソワさんはハンディキャップとなっている。うまくしゃべれなかったり、激しい頭痛など重度の後遺症で苦しんでいた。長期の入院生活の時に医者がかってないことであったがモンサントの除草剤との関係を心配してくれたのだという。 
 
 全面的に除草剤を使用するようになった世代は、労働が楽になり収穫が増えたことを認めるが、しかし、これが中毒を起こすものとは全然思ってもみなかった。我々は農作物の栄養剤だと思っていたのだと言っている。 
 
 2005年になって除草剤「ラッソ」の中に高度の中毒を起こすに足るクロロベンゼン成分が50%も含まれていることが確認された。 
 
 ポール・フランソワさんはモンサントは「ラッソ」が危険なことをフランス政府が2007年に使用中止する前から知っていたのだといっている。 
 
 モンサント社はロビーなどを使って強力な反対抗議をしていて。モンサントの弁護士は最高裁判所で争う構えだ。 
 
 
【参考記事】 
Une condamnation fondatrice contre le géant Monsanto 
Le 11 septembre à 06h00 par Dominique GARRAUD 
http://www.charentelibre.fr/2015/09/11/une-condamnation-fondatrice-contre-le-geant-monsanto,2016495.php 
Monsanto condamné en appel pour l'intoxication de l'agriculteur charentais 
http://www.sudouest.fr/2015/09/10/monsanto-condamne-en-appel-pour-l-intoxication-de-l-agriculteur-charentais-2120145-4696.php 
 
飛田正夫「フランス・メディアの旅」から 
http://franettese.blogspot.jp/ 


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