2015年11月04日17時30分掲載  無料記事
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難民

国連、2024年までに無国籍者「アパトリド」の「なくす」を宣言

 11月4日朝に国連(ONU)は、今から2024年までにアパルトリドapatride(無国籍者)をなくすことを宣言した。世界で国籍の無い人アパトリド(apatride;難民、メテック、サンパピエsans papier)は1000万人ほどいて、国籍を持たない新生児が毎年7万人生まれている。国際連合難民高等弁務官事務所(UNHCR)によると、このアパトリド(apatride)は人間がつくったものでありこれから10年後までに排除したいという。(パリ=飛田正夫) 
 
 現在、国籍を持たない子供が10分毎に1人生まれている。こういうどこから来たのかわからない自国を持たない外国人が世界中に溢れている状況は21世紀では受け入れがたいことなのだと言っている。 
 
 この国籍を廃止する良い状況が世界に出てきているとUNHCRでは見ている。2年前に国籍排除に関する2つの案に合意した国は100か国あって、理想的には144か国が合意することだとしている。特に中央アフリカやシリアのアサドの戦争が開始されてから数百万の難民が隣国や欧州へ流れ出ていて、数十万の子供たちが難民キャンプで生まれていて問題は深刻になっている。 
 
 UNHCR高等諮問官アントニオ・ゴウテレ(Antonio Guterres)氏によるとシリアの新生児の内の70%が難民キャンプでアパトリド(apatride)として生まれているという。リベラション紙や国営ラジオ・フランス・アンフォが報じた。 
 
 UNHCR高等諮問官アントニオ・ゴウテレ(Antonio Guterres)氏によると、アパトリド(apatride;難民réfugié、メテックmétèque、サンパピエsans papier)というのは、「移動の自由の無い」「教育を受けられ無い」「仕事の無い」「医療保護を持たない」「未来に希望がない」人々を指しているのだという。 
 
 国籍を持たない人たちが多く輩出しているのはミャンマー(ビルマ)のヤカイン州のロヒンギャの100万人以上。コートジボワールへの隣国ビルキナファッソからの70万人のアパトド(apatride;難民 )。タイの50万人。リトアニアにロシアからの26万8000人いる。ドミニカ共和国にハイチから来た20万人がいる。 
 
【参考記事】 
http://www.liberation.fr/planete/2014/11/04/l-onu-veut-eliminer-le-statut-d-apatride-d-ici-a-dix-ans_1136020 
http://www.un.org/fr/women/cedaw/convention.shtml 
 
《「フランス・メディアの旅」から》 


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