2015年11月22日09時33分掲載
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米国
戦争を一変させた Drone の実像を描くドキュメンタリー映画「Drone」
アメリカで「ドローン(Drone)」というドキュメンタリー映画が公開されている。ドローンとは無人飛行機で、遠隔操作で暗殺を行うマシンである。ドローンの実像を描くテレビドキュメンタリーは放送されているが、これは映画版で監督はTonje Hessen Schei.
アメリカの報道番組、「Documentary Now!」の中で紹介されているが、実際にドローンを操作していた米国人が映画の中で体験を証言している。彼はドローンで13人を殺したが、そのうち、実際にテロリストだったのは3人だという。ドローンは他国で暗殺を行うという主権の問題だけではなく、数多くの無実の市民をも巻き込んで殺すという倫理的な問題もはらんでいる。また主権や誤爆以前に、暗殺という、司法を回避した国家による殺人自体の問題がある。そもそも海をはるかに隔てた地から、ボタン1つで簡単に人を殺す戦争とはなんなのか。
監督のTonje Hessen Scheiは戦争とエンターテインメントの結びつきを指摘している。ドローンは遠隔操作でモニターを見ながら、発射するわけで、ビデオゲームとやっていることは変わらない。すでに日常の中に戦争は紛れ込んで、感覚を麻痺させているのだという。米軍はゲーム産業に投資を行っている。
■映画「Drone」の公式サイト Trailerあり。
http://www.dronethedocumentary.com/#top
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