2015年12月02日13時43分掲載  無料記事
http://www.nikkanberita.com/print.cgi?id=201512021343213

欧州

イスラム主義国家組織ISの原油利益の一部がアサドの収入に ファビウス仏外相が語る

 27日の午後の初めに国営ラジオ・フランス・アンフォから驚くべきニュースが流れた。これを書いているのはルモンド紙であるが、記事の最後の方に収まっている件である。面白い記事なので紹介したい。それは、ダエッシュ=イスラム主義国家組織(IS)が統制支配する領内で原油精製の為にトラック輸送していることはフランスを訪問したジョン・ケリー米国務長官の話しで米国側がこれを爆破したとの話しなどでわかってきていたが、その原油がISの財源になっている。そしてその一部がシリアのアサド(Bachar el-Assad)大統領の利益にもなっているとトルコの外交官が言っていて、ロラン・ファビウス仏外相もアサドを疑っているというのである。(パリ=飛田正夫) 
 
 このことでアサドはISと繋がっていて、これまでロシアと共にシリアのアサド政府軍はシリアのダエッシュ・イスラム主義国家組織(IS)への爆撃を控えてきた理由も納得ができるようになった。 
 
 フランスはシリアのアサド政府軍を仏軍に引き込んでこれまで攻撃してこなかったISと闘わせることで、アサドが逃げ出すことになる作戦をたてたようだ。 
 
 ファビウス仏外務大臣はISの首都となったシリアのラッカ要塞を絶対に陥落させる決意だと語っている。 
 
【関連記事】 
 
http://franettese.blogspot.fr/2015/11/is_23.html 
シリアのアサドが買い手だった イスラム国(IS)の財源の原油 欧米が爆撃 
【参考記事】 
 
http://www.lemonde.fr/attaques-a-paris/article/2015/11/27/fabius-envisage-d-associer-l-armee-d-assad-a-la-lutte-contre-l-ei-en-syrie_4818717_4809495.html 
 
(飛田「フランス・メディアの旅」から) 


Copyright (C) Berita unless otherwise noted.
  • 日刊ベリタに掲載された記事を転載される場合は、有料・無料を問わず、編集部にご連絡ください。ただし、見出しとリード文につきましてはその限りでありません。
  • 印刷媒体向けの記事配信も行っておりますので、記事を利用したい場合は事務局までご連絡下さい。