2015年12月05日08時42分掲載
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国際
ロシアがずっと以前にイスラム国の台頭を警告していた・・・ 元イスラエル国家安全局長官のコラム
イスラエルの元国家安全局長官だったGiora Eiland氏がロシアがずっと以前にイスラム国の台頭を警告していたと12月3日付のコラムに書いている。Giora Eiland氏によると、彼が長官だった頃、ロシアのある機関の研究者がイスラエルにやってきた。今からおよそ11年前のイラク戦争当時のようである。
http://www.i24news.tv/fr/actu/international/94355-151203-les-russes-voient-juste
コラムによると、その頃はもちろん、イスラム国というネーミングはなかったが、イラク戦争で空白化した領域にイスラム主義の帝国を再構築する野望をいだくグループがあることをロシア人の研究者が警告を鳴らし、複数のロシア高官に確認したところ、同じ考えを持っていたという。
この時のロシア人の警告によればイラクの廃墟にイスラム主義国を構築して、第一次大戦以来、消滅したカリフ制を再興する計画があることだった。その勢力は旧ソ連のイスラム諸国を統合し、さらに西に向けてイスラム主義の領域を拡張していく方針だというのである。
またGiora Eiland氏はその前年にトルコ政府高官から、トルコが第一次大戦の敗北で英仏によって引かれた国境線に不満を持っており、その引き直しを目指していることも告げられたという。
今回のロシアとトルコの確執がうかがえるコラムである。ちなみに欧州のある分析によればトルコはパリ同時多発テロとそれにつづくフランス、ロシア、米国などのイスラム国討伐作戦の遂行を受けて、危険なゲームに乗り出した。ロシア機を撃墜することでトルコが加盟しているNATO軍を反ロシアに引き込み、イスラム国討伐勢力を分裂させる戦略だというのである。
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