2016年02月05日19時55分掲載
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フィリップ・ラゴートリエールの世界 どこか懐かしい漫画的なキャラクター満載 Philippe Lagautrière
どこか懐かしい漫画的なキャラクターが無数に絵の中に存在して、あちこちでいろいろな事件が起きている。解釈の仕方はさまざま。ただ言えるのは理屈や物語の解読はさておき、純粋に色と形の集まり、つまり絵画として非常に目を楽しませてくれる、そんな作品群に出会いました。作者はフィリップ・ラゴートリエールさん。
現在、パリ14区のコリーヌ・ボネ(Corinne Bonnet)画廊でラゴートリエールさんが企画の中心となった共同展示会「世界の源を見る16人の眼差し」を開催中です。期間は2月27日まで。
パリで活躍している美術家フィリップ・ラゴートリエールさんに話をうかがいました。
Le mond de Philippe Lagautriere
1) Vous habitez a Paris?
J'ai toujours vecu a Paris, changeant d'ateliers au fil du temps. Actuellement, je vis et travaille dans une fameuse cite d'artistes, "la Ruche", cree en 1902 par Alfred Boucher, sculpteur, ami de Rodin et Camille Claudel. J'occupe depuis 22 ans l'atelier ou travaillait Marc Chagall.
Q パリにお住まいですか?
A ええ、ずっとパリで暮らしてきました。アトリエは時々でかわりましたけどね。私がいつも住んで、作業をしているのは有名な「蜂の巣」と呼ばれる共同アトリエなんですよ。「la Ruche(蜂の巣)」は1902年にアルフレッド・ブシェーという彫刻家によって作られたんですが、彼はロダンやカミーユ・クローデルとも親交のあった人です。私は22歳の時から、ずっとここで過ごしているんですが、アトリエはマルク・シャガールがいた部屋なんです。
2) Comment et quand avez vous trouve votre style ?
Lorsque j'etais etudiant a l'ecole des Beaux-arts de Paris, a la fin des annees 70, je cherchais ma "marque de fabrique", et je suis tombe sur une boite de tampons que j'avais eu a l'age de 6 ans, "les animaux de la ferme". J'ai alors commence a chercher tout ce que je pouvais faire avec des tampons, et a les collectionner. J'en possede des milliers maintenant et je pourrais ouvrir un musee du tampon ! J'en suis venu a les imprimer et a pratiquer des collages de signes qui racontent des histoires figuratives, utilisees sous tout support, dessin, serigraphie, publications dans la presse, animations pour la television, livres pour enfants, peintures, images nummriques, etc.
Q いつ、どのようにして現在のスタイルを構築されたんですか?
A 1970年代の末に私がパリのボザール(国立高等美術学校)の学生だった時に、私の特徴となる何かを探していました。そのとき、スタンプの箱を見つけたんです。それは6歳の時から持っていたものでした。「農場の動物たち」です。そこでスタンプを使ってできることを探してみたんです。そして、またスタンプをコレクションし始めました。今ではスタンプミュージアムをオープンできるぐらい、大量にあります!それらを用いて、スタンプを押し、また様々なものを使って造形的にさまざまな物語を語れるようにコラージュを行いました。デッサンやシルクスクリーン、新聞の活字、テレビのアニメーションのキャラクターたち、絵本や絵画などなどです。
3) Quand vous etiez etudiant , quels tableaux avez-vous crees?
Comment vous vous avez developpe comme artiste?
Je faisais de grandes toiles avec des reproductions agrandies de tampons,avec un jeu de lumiere bleue sur des traces fluorescentes que je rajoutais au rythme de ces impressions.
En parallele, j'ai commence a faire des illustrations dans les journaux, comme "Liberation", et j'ai ainsi rencontre d'autres artistes qui etaient devenus des "Media-peintres", c'est a dire qui utilisaient tous les supports possible pour s'exprimer. Depuis, je ne compte plus le nombre d'expositions que j'ai faites a travers le monde !
Q ラゴートリエールさんが学生だった頃はどんなものを描いていたんでしょうか?
A つまり、どのように芸術家として発展してきたか、ですね。
学生時代は大きなスタンプを使って大きな画布に作品を作ったものです。直感に応じて引いた蛍光色の線の上に、青い光がゆらめいていました。
一方で、私は「リベラシオン」などの新聞にイラストを掲載し始めました。その仕事を通して、違ったアーチスト達と出会いましたが、彼らはメディア専門の画家とも言うべき存在でした。つまり、表現においてあらゆる媒体を使っていました。以来、私は展覧回の回数にはこだわらなくなり、むしろ世界を幅広く横断的に活動していきました!
4) Que pensez-vous sur les attentat contre Charlie Hebdo?
Je connaissais les dessinateurs, j'avais deja expose avec certains, et je ressens une grande tristesse face a ce gachis.
Q シャーリー・エブド襲撃事件についてはどにようにお考えですか?
A 個人的に襲撃された風刺画家たちを知っていました。私自身もなんどかそこに私の作品に関する記事を掲載されたことがあります。ですから、非常に悲しく思いますし、大きな喪失感を感じています。
5) Pourriez-vous ecrire sur vous en quelques lignes?
Mon travail a evolue depuis deux ans dans une nouvelle direction. Je me place devant la feuille de papier ou la toile, je fais le vide total, et je laisse le crayon ou le pinceau agir sans controle. Le resultat est tres
etonnant: un monde esoterique apparait entre les traits et les traces. Un livre sera publie avec ces "recherches" dans mon laboratoire poetique.
Q あなたご自身について簡単に紹介していただけませんか?
A 私の仕事はこの2年の間に新たな方向に向かい始めました。私は白い紙や画布の前に座って、色鉛筆や絵筆で奔放に制御せず描いています。効果は驚きでした。不可思議な世界が次々と立ち現れて来たのです。私の詩的な実験室から、これらの「探求」の結果として、一冊の本すらも生み出せるかもしれません。
6) Vous enseignez a l’ ecole?
Je fais parfois des interventions avec des enfants ou des etudiants quand on me le demande. J'aime beaucoup l'idee de "transmettre" le peu que je sais a une nouvelle generation.
Q 学校で美術を教えることもあるのでしょうか?
A ええ、しばしば子供たちや学生たちに授業を行っています。学校から依頼された場合ですが。新たな世代に、私が身につけたものの某かでも伝授できたら、とても嬉しいですね。
インタビュアー
村上良太
Interviewer
Ryota MURAKAMI
■画廊主コリーヌ・ボネ氏 Corinne Bonnet(la galerie Corinne Bonnet) 芸術家と今の世界 Artists and the world
http://www.nikkanberita.com/read.cgi?id=201602231840342
■パリの画家イザベル・コシェローさん グラフィックデザイナーから画家への転身 Isabelle Cochereau
http://www.nikkanberita.com/read.cgi?id=201603130407510
■パリの芸術家 パタフィジシャンの画家、ゴルゴ・パタゲイ氏に聞く
http://www.nikkanberita.com/read.cgi?id=201602092258222
■パリの芸術家 トリスタン・バスティ
http://www.nikkanberita.com/read.cgi?id=201310040846205
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