2016年02月12日21時47分掲載
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「いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう」 熊沢誠(甲南大学名誉教授・労使関係論)
安倍政権の政治も金融市場に翻弄される経済も憂鬱なニュースばかりで心が沈むけれど、最近テレビの連ドラのいくつかはなかなか見応えがある。「私を離さないで」、「ナオミとカナコ」、そして「いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう」。とくに、通称「いつ恋」では、貧しい生活の恋人たちが失なうことのない優しさと、背景としての介護職場や引っ越し会社の過酷な労働環境、上司やバスの乗客たちといった周囲の人びとの鈍感な酷薄さとが、鋭い緊張をはらんでいて薄氷を歩む思いがする。それでいて流暢さにほど遠い若者たちの言葉は切実をきわめ、とても美しい。なんというすぐれた脚本だろう。いま働いて生活をたてることの実像を凝視しているのは、「春闘」で労使交渉中の多くの専従組合幹部ではなく、「いつ恋」を描くシナリオライター坂元裕二であるかに思われる。
※FBのブログからの転載です
熊沢誠(甲南大学名誉教授・労使関係論)
■『家族という病』の耐えられない軽さ 熊沢誠(甲南大学名誉教授 労使関係論)
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■「かならず変わる」 熊沢誠(甲南大学名誉教授)
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■「まだ廃案に追い込める」 〜地方の動きから〜 熊沢誠(甲南大学名誉教授・労使関係論)
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■『私の労働研究』−著者自身による広告 熊沢誠(甲南大学名誉教授・労使関係論)
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■情勢論 熊沢誠(甲南大学名誉教授・労使関係論)
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