2016年05月20日00時11分掲載  無料記事
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国際

メキシコ:先住民族の環境活動家を拘束

 イルデフォンソ・サモラさんは、先住民族の土地と環境が侵害されたとして抗議の声をあげたところ、投獄された。抗議は地元の村落で違法な伐採が進められていたことに対するものだった。彼は何の罪も犯しておらず、即時かつ無条件に釈放されるべきだ。(アムネスティ国際ニュース) 
 
環境を保護し、住民の人権を擁護することは、犯罪ではない。しかし、サモラさんは、窃盗容疑で逮捕され投獄された。有罪の根拠は、明らかにねつ造された証言にもとづくものだった。検察側の複数の目撃証言は、事前に用意された台本があったことを思わせるように、一語一句同じ内容だった。また、犯罪現場は保存されず、証拠の取り扱いはずさんだった。 
 
サモラさんの投獄は、伐採反対運動に対する嫌がらせや脅迫の延長線上にあった。 
2007年にはサモラさんの息子2人が襲撃された。1人は殺害され、1人は負傷した。両事件とも、犯人逮捕も真相究明も行われてこなかった。 
 
獄中のサモラさんは、次のように述べた。「違法な伐採をやめさせるためにやってきた。そのために大きな代償を払った。息子の命と私の自由だ。地元のためになんとかしたい。違法な伐採で、この地球の大部分が破壊されているからだ」 
メキシコでは、多くの人権擁護活動家や草の根市民運動家らが、同様の扱いを受けてきた。 
 
サモラさんをこれ以上、苦しい獄中生活に置いてはならない。当局は、彼や家族に対する襲撃や迫害を加えた加害者の逮捕と真相究明に全力を注ぐべきだ。 


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