2016年06月13日12時32分掲載  無料記事
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橋本勝21世紀風刺画日記

264回 基地があるから犯罪がある・・・・そして沈黙するしかない首相よ

またも沖縄で痛ましい事件が起きた 
元米海兵隊員の米軍属の男が若い女性を殺して遺棄したという事件 
しかも強姦したうえで殺害したというむごいものであった 
この事件が発覚した5月19日、 
安倍首相が記者団から、この事件への感想を求められたことに対し 
首相が一言も喋らず、無言のまま足早に歩き去っていったのが印象的だった 
さすがに数日後、記者会見で 
米軍への怒りを語ってみせたがいかにも口先だけで 
心からの悲しみ、怒りが感じられなかった 
それは政府の要人のひとりが「まずいタイミングでこの事件が起きてしまった」と 
語っていたが、首相の本音はこの発言のほうにこそあるのではないか 
だから訪日したオバマ米大統領と会談した際 
大統領に抗議してみせたが 
沖縄に米軍基地があること自体にこそ問題の本質があり 
今後、こうした事件が起こらぬためには沖縄から米軍が撤退するしかない 
という沖縄の人たちの思いを共有することは絶対にありえないのである 
だから「地位協定」の根本的見直しを、アメリカに要求することさえしないのだ 
そして普天間から辺野古への米軍基地の移設、いや海を埋め立てての新基地づくり 
という計画は変更せず着々と進めるというのが 
安倍政権の方針であり、米軍との密接な協力関係を維持してこそ 
日本の安全を守れると思っているからである 
「戦争法」を決めたことで集団自衛権の行使が可能になり 
自衛隊が米軍と共に戦えるようになるようにしたのもそのために他ならない 
ここであえてくり返し断言したい、日米安保が、そして沖縄に 
米軍基地があり続けるかぎり 
米軍による残酷な犯罪は起こり続けるであろう。 


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