2016年06月21日16時37分掲載
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欧州
サッカー欧州大会 「EURO2016」 ニュースの生放送中に「労働法改正はレッドカード(退場)です」
パリでは5月から議会で審議入りしている労働法改正問題で今も紛糾しています。フランス全土で労働組合や学生がデモを行い、パリでも街路は機動隊と市民の間で激しいもみ合いが続いています。
そんな最中、折しも欧州サッカー大会「EURO2016」も今月から来月10日にかけてパリで開幕されます。そこでこんなハプニングがありました。
あるサッカー関連ニュースの生放送中に一人の女性がサッカーファンとしてインタビューを受けていましたが、話の最後に「1つだけ言わせて」と。彼女が取り出したのは「労働法改正はレッドカードです(退場です)」と訴える赤いチラシ。女性は困惑するインタビュアーによってとうとう、画面から押し出されてしまいましたが、「よく伝えた」「よくやった」などとという賛辞もネットで出ています。
そういえば、こんな風刺漫画も最近新聞で描かれていました。労働法改正を支持する産業団体の幹部が、改正に抗議する民衆の輪にサッカーボールを蹴り込むのです。すると抗議の一団が全員サッカーに我を忘れてしまう。フランス市民はサッカーが大好き。それぐらい、今、サッカー大会が重なることは抗議運動の人々にとってはマイナスなのかもしれません。
ところでこの女性はソフィー・ティシエ(Sophie Tissier)さん。放送ジャーナリストで、労働法改正に反対の取り組みを続けています。ティシエさんは以前も、カナル+という放送局の生放送中に、放送局の賃金大幅引き下げ問題を報じて、放送局から解雇されるはめに。それでも目下、ジャーナリストとして、また一人の市民として活動を行っているのです。
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