2016年07月09日16時33分掲載  無料記事
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市民活動

第27回憲法を考える映画の会 映画『ハトは泣いている─時代(とき)の肖像』 2016年制作

第27回 「憲法を考える映画の会」 ご紹介のお願い 
 
 改憲勢力に改憲発議に必要な2/3を与えてしまうのかどうか、参議院議員選挙が目前です。与えてしまった場合はもちろん、それを阻止できたとしてもこの後、憲法に関しての論議はより活発なものになっていくでしょうし、その中でより日本国憲法を自分たちのものにしていくための活動を拡げていかなければなりません。 
 
そうした中で今回の「憲法を考える映画の会」では、日本国憲法が最も重要としている原則、基本的人権に関わる「表現の自由」について、最近起きた二つの出来事から描いた映画『ハトは泣いている 時代(とき)の肖像』という映画を見て、憲法について考えていきます。 
 
 表現の自由を奪われ、そこから考え始め、動き始めた「ものをつくる人たち」のドキュメンタリーです。この作品は、今年の5月に完成した最新作で、私たち「憲法を考える映画の会」でも、今憲法を考える映画として、より多くの人に見てもらえるようにその全国展開に協力している作品です。 
 
  是非、映画の会にいらっしゃって下さい。是非、お近くの方にご紹介下さい。 
 
映画の詳しい紹介:憲法を考える映画ホームページ http://kenpou-eiga.com/?p=1756 
 
【映画の解説】 
   2014年に相次いで起きた二つの事件の、ほぼ1年余りを追ったドキュメンタリー。 
 
  「都美術館事件」=同館の彫刻作家展で中垣克久氏の立体作品に添えられた現政権に批判的文言に対し右翼からの抗議、脅しを受け、館側が作品の撤去を要求。 
 
  「九条俳句事件」=さいたま市の公民館が「梅雨空に『九条守れ』の女性デモ」の句を公正中立の場である「公民館の意見と誤解される」と月報への掲載を拒否。 
 
  両事件の引き金は、改憲に向かう政権の孤高を気遣う行政に蔓延する「忖度(そんたく)」である。中垣作品はベルリンの画廊の招請により2ヶ月現地で展示される。作品と事件に対するドイツ人の反応は「表現の自由」侵害への器具、「歴史の負の遺産をどう記憶し、伝えていくか」を問い続けるくにの決意を鮮明にする。 
  これと交差するように、問題句の掲載を公民館に求め続ける俳句会員たち。彼らを支援する市民運動は公民館を管轄する市教委の市民不在の対応を問い詰めていく。 
  芸術を通した社会参加を問う彫刻家と俳句掲載を求める市民の運動は、それぞれに先の戦争の記憶にあったきな臭さをかぎ取り、行政の忖度がもたらす表現の自由・人権への侵害、「公平中立」の論理的破綻をあらわにしていく。彼らの声は共に、この時代、過去をどう総括し、憲法九条と平和を守るために、私たちは何をするのか、何ができるかを問いかける。 


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