2016年08月14日13時30分掲載
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欧州
テロを恐れ 仏の各種文化行事や施設が軒並み自主規制
元労働相でリール市長のマルチーヌ・オーブリさんは5日朝に記者会見し、リール市が毎年開催している世界最大のブラドリー(掘り出し物市)は、今年は9月始めに予定されていたが開催しないことにしたと宣言した。市は200万人を集めるこのブラドリーでの安全性は保障できないとして、この決定は非常に残念なことだとして身を切る思いだと話した。また海水浴シーズンでフランス人は山よりも海にヴァカンスには多く出かけるがブルターニュの有名海水浴場ブールの8月15日の花火大会が中止されている。(飛田正夫)
60万人もの観光客が長い浜辺に一時に集まりテロの危険は防げないとして、市長が中止を宣言していた。このような中止宣言をだしている海水浴場は他にもある。
フランスはニース市での7月14日の大型トラックによる英国人の散歩道で突っ込み殺戮テロで、85人の死亡者がでた。7月26日には2人のテロリストにノルマンディのルーアン近くのサンテ・エチエンヌ・ド・ルーブレイ教会の司祭が首をナイフで切られる残忍な事件が相次いでいた。
これらの一連のフランス国民を狙うイスラム国家主義テロリスト集団の狙いはフランス国民を分裂させ混乱させるものだが、フランス政府はこのテロリストに呼応する国内の政治集団の右派や極右派系勢力の動きにも敏感に反応してきている。フランスは非常事態体制をとってすでに半年以上を経過していて、フランスの標榜する自由が狭まる危険も左派側からは心配されている。
(「仏メディアの旅」から)
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