2016年08月18日13時56分掲載
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農と食
米国マクドナルド 抗生物質不使用原料に切り替え達成と発表
抗生物質を使用しない鶏肉への転換に取り組んでいた米国マクドナルドは8月1日、予定を1年近く前倒して達成したと発表した。また、いくつかのメニューで人工甘味料、合成香料、合成保存料を排除したとしている。米国消費者の健康志向に配慮した試みという。北米限定とはいえ、ジャンクフードが大きく変わろうとしている。(有機農業ニュースクリップ)
米国マクドナルドは昨年3月、使用する鶏肉の全量を抗生物質不使用のものへ、17年3月までに切り替えると発表。昨年9月には、米国とカナダで使用する卵の全量を、10年以内に平飼いの卵に切り替えると発表していた。米国マクドナルドは今年4月には、合成保存料不使用のチキンマックナゲットを一部店舗で提供を始めたと明らかにしていた。
・McDonald's USA, 2016-8-1
McDonald's USA Announces Big Changes to its Food
http://news.mcdonalds.com/US/news-stories/2016/McDonald-s-USA-Announces-Big-Changes-to-its-Food
・Reuters, 2016-4-27
McDonald's testing new Chicken McNuggets in two U.S. markets
http://www.reuters.com/article/us-mcdonalds-nuggets-idUSKCN0XO1ZK
米国マクドナルドによれば、使用を取りやめたのはヒト用の抗生物質で、鶏用の抗生物質は使用されるとしている。米国では食品医薬品局(FDA)などが、畜産現場での抗生物質の過剰使用を止めるように呼びかけているという。米国では今年5月、あらゆる抗生物質が効かないスーパー耐性菌の感染者が確認されている。
・ロイター, 2016-5-27
あらゆる抗生物質が効かない「スーパー耐性菌」、米国で初の感染例
http://jp.reuters.com/article/plasmid-born-gene-idJPKCN0YI0F8
米国大手食品企業が、米国の消費者の健康志向、安全重視の意識を背景として、人工甘味料や合成着色料、合成保存料、遺伝子組み換え食品、抗生物質などを排除しようとしている。この動きが確かな流れとなってきているのは間違いないところ。しかしこうした動きは、米国だけ、あるいはカナダを含む北米に限定されていて、世界的に展開する動きにはなっていない。遺伝子組み換え作物を大量に輸出する一方で、有機農産物など「安全」で「高品質」の農産物の輸入を増大させ、「一国健康主義」とでもいうような状況となっている。
【関連記事】
・No.685 米国マクドナルド 10年かけて平飼い卵に全面移行を表明
http://organic-newsclip.info/log/2015/15090685-1.html
・No.651 米国マック 抗生物質フリーに切り替え rBSTミルクも排除へ
http://organic-newsclip.info/log/2015/15030651-1.html
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