2016年08月19日19時47分掲載
無料記事
http://www.nikkanberita.com/print.cgi?id=201608191947025
国際
非常事態宣言後のトルコ 憲法裁判所が12歳から15歳までの年齢の子供とのセックスは子供の合意があれば解禁することに決定 (→ この記事については翌日、補足と修正の記事あり)
先月のクーデター未遂で憲法裁判所などを含む多数の司法関係者が解任されたトルコで憲法裁判所によって新たな司法の決定が下された。12歳から15歳までの少年少女とセックスしても、子供の側の合意があれば「性的虐待」とはみなさない、とする解禁措置である。これまでは合意があろうとなかろうと、相手が子供であるという理由で、無差別に「性的虐待」として犯罪行為とされていたのだが、その法律を覆したのだ。トルコ大手の Anadolu Agencyが発信したとされ、様々な独立メディアや英国のインディペンデント紙などが報道している。人権団体などが抗議の声を挙げているようだ。
http://www.independent.co.uk/news/world/turkey-child-sex-abuse-rape-erdogan-law-legalisation-a7193311.html
報道によると、憲法裁判所では7対6の僅差で、これまでの司法判断が覆されたことになる。報道では4歳児と14歳児との区別があってしかるべきであり、後者になればセックスの意味を理解できる年齢だ、という判断のようだ。つまり、人間は12歳になればセックスの意味を理解でき、自己判断でセックスができる年齢であるとトルコの憲法裁判所の判事の多数が判断したことになる。トルコの憲法裁判所はこれで子供の権利はよりよく守られることになる、と訴えているという。
ロシアのRTの報道ではクーデター未遂の直後に政敵のギュレン師に関係するとみられる司法関係者2745人を解任した時に、憲法裁判所の判事が2名逮捕されている。ということは、この2人の逮捕が今回の1票差の僅差の判決に影響を与えている可能性があるのではないか。
※Turkey’s Constitutional Court stirs outrage by annulling child sex abuse clause
http://www.hurriyetdailynews.com/Default.aspx?PageID=238&NID=101607&NewsCatID=509
※フランス語での報道
http://linsoumis.fr/index.php/2016/08/15/pedophilie-la-turquie-legalise-le-sexe-avec-les-enfants-de-12-ans/
※この記事に対する翌日の補足と修正
■トルコの「合意があれば子供とのセックスは解禁」は西欧の誤解がある、という報道 端緒はスウェーデンとトルコとの確執から
http://www.nikkanberita.com/read.cgi?id=201608201717566
■非常事態宣言と行政府による司法権の徹底的解体 トルコのケースから
http://www.nikkanberita.com/read.cgi?id=201607250151491
Copyright (C) Berita unless otherwise noted.
日刊ベリタに掲載された記事を転載される場合は、有料・無料を問わず、編集部にご連絡ください。ただし、見出しとリード文につきましてはその限りでありません。
印刷媒体向けの記事配信も行っておりますので、記事を利用したい場合は事務局までご連絡下さい。