2016年11月02日00時29分掲載  無料記事
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国際

ND米紙ウィークリーニュース第104号(October 28, 2016)

●目次● 
 
【フィリピン・中国の接近 懸けに出るドゥテルテ】WSJ 10/16 
Philippine Leader Rodrigo Duterte Rolls Dice With Embrace of China 
 
【ソマリア「影の戦争」 米国が拡大】NYT 10/16 
In Somalia, U.S. Escalates a Shadow War 
 
【シリア和平外相会合 合意に至らず】WSJ 10/15 
Syria Meeting Ends With Fresh Ideas, but No Agreement 
 
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【フィリピン・中国の接近 懸けに出るドゥテルテ】WSJ 10/16 
Philippine Leader Rodrigo Duterte Rolls Dice With Embrace of China 
 10月16日付のWall Street Journal紙は、ロドリゴ・ドゥテルテ比大統領が18日から21日にかけて北京を公式訪問することについて報じた。 
 同紙はこの訪問ついて、南シナ海の問題にけりをつけることに加え、長年の軍事同盟国である米国の東南アジア戦略を、フィリピンに有利に展開できるようにする狙いがあるのではないかとみている。また、ドゥテルテ大統領の対中政策は、中国の資本と専門技術を国内に取り込むことを目的としているとの見方も示している。 
 今回の訪問について、中国外交部の報道官は「相互理解への第一歩となる」と述べた一方、在マニラ米大使館の役人は「フィリピンが引き続き米国との同盟を保ち、条約を遵守することを期待する」とコメントした。 
 同紙は、中国との関係を追求するために、米国との同盟を脇に置くような賭けは、戦略的にリスクが高いという西欧諸国の在マニラ外交官らによる懸念も紹介している。 
 
【シリア和平外相会合 合意に至らず】WSJ 10/15 
Syria Meeting Ends With Fresh Ideas, but No Agreement 
 10月15日付のWall Street Journal紙は、同日、シリア内戦の打開策を探るためスイス・ローザンヌで開催された多国間会議について報じた。参加したのは、国連のデミストゥラ・シリア担当特使のほか、米国、イラン、サウジアラビア、ロシア、トルコ、カタール、ヨルダン、イラク、エジプトの9か国の外相。 
 同紙によると、会合ではシリアの内戦停止に向けた新しい提案が出たが、今回も具体的な合意や決定的な公約は得られなかった。米国のケリー国務長官は会合後、記者団に対し「軍によって包囲され人道危機状態にあるアレッポをめぐり外交交渉は続いており、軍事行動以外の選択肢を模索している」と述べたという。 
 同紙は、米政府高官による「軍事的な選択肢を検討している」との発言も紹介しながら、5年間のシリア内戦で40万人以上が犠牲になっていることを受け、オバマ大統領が更なる軍事介入に躊躇していると伝えている。 
 
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