2016年11月20日08時19分掲載
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人権/反差別/司法
トランプ眼鏡
最近の短編映画ブームは映画館にもTVにも拘束されないインターネットという場を得て、作品も百花繚乱となっていますが、大統領選挙にまつわる風刺作品も量産されているようです。
米大統領選挙に関して作られた短編の1つが「トランプ眼鏡」と題する50秒ほどの短い作品です。移民やイスラム教徒への差別発言で悪名高いトランプ氏を風刺したもの。青年が町で「トランプ眼鏡」なるものを拾ってかけてみると、周りにいる一見普通の人々が違って見えてくるのです。
https://www.youtube.com/watch?v=cKJO06CYxdA
白人の人々は同じトランプ眼鏡をかけています。一方、黒人は覆面をして銃を装填中の強盗に、アラブ系の人は宗教衣装をまとった人に、メキシコ人は大きなナイフを振り回す盗賊にそれぞれ見えます。そこで青年は慌ててメンズルームへ。自分の姿を鏡に投じてみると、ソンブレロをかぶって踊っていました。青年はメキシカンだったんですね。怒りをストレートにぶつけず、意表をつく笑いで締めくくったのは風刺コメディ作家として鮮やかでした。
この動画をシェアしていたのは米ミシガン州のメキシコ料理のフードトラックなる店のフェースブックのページです。フードトラックは日本で言えば弁当を売るワゴン車みたいなもので、この店はメキシコ料理のタコスなどを扱っています。ミシガン州で操業している、ということはまさにトランプ大統領が勝利を決めたラストベルト州に位置する州ですが、そんな中でメキシカンの人々もたくましく生きているようです。この店は大統領選挙の時は投票した人には無料サービスを行っていたようです。トランプ候補の言うことを信じないで欲しい、という願いも込められていたのでしょう。
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