2016年11月21日23時52分掲載
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コラム
トランプをどう見るか ヨーロッパの評価基準は人権 飛田正夫
米国の大統領に選ばれたトランプについて、ドイツやフランスの政治責任者や各政党でそして市民が話題にしているのは、日本のような経済関係ではなくて、女性や移民・難民に関する差別や人権違反のことなのだ。(在パリ)
米国内ではこれに対するトランプへの反発デモが起きている。メルケル独首相が人権尊厳を基としてならば米国との交渉をやってもよい風な思い切った発表をしている。オランド仏大統領はその点を余り強調してはいないが、やはり送った祝電にはこの人権の尊厳が両国の関係に於いて大事であるということが一筋書かれている。
この三者のつまりトランプとメルケルとオランドを見ると、人種差別や人権違反行為に対して、「平気で憚らない人」、「隠し、嘘をいう人」、「嘘を言えない人」と分けることが出来るのではないか。勿論誰に対してなのかは当然、自国の国民にたいしだ。
アメリカとドイツとフランスの違いがそこにある。しかし、右傾化した中でサルコジやペンが台頭すると、これがトランプ型へ簡単に変化する。その時が怖い。トランプが先ず最初の所信表明でこの人権に関して何を言うかをオランドは注視すると言っている。
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