2016年11月24日12時31分掲載  無料記事
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アフリカ

【西サハラ最新情報】  トランプに西サハラを売り込む  平田伊都子

 <チェンジ>は、トランプ米次期大統領の看板になりました。 <チェンジ>の謳い文句で米大統領になったオバマの称号ではなくなりました。 結局8年間、オバマは何も<チェンジ>しなかった、、グアンタナモ刑務所はそのままだし、米黒人の地位はそのままだし、イラク戦場もアフガン戦場もそのままです。 そのうえ、リビア、シリア、イエメン、、と、どんどん戦場を拡大しました。 「口ばっかり」とオバマを批判したカストロ・キューバ前議長の発言は的を得てます。 アメリカばかりでなく世界の民衆は、<本音の素人政治家トランプ>のチェンジを実感しています。 
 
(1) 「おめでとう!」西サハラ新大統領からトランプ次期大統領へ: 
  2016年11月9日、ポリサリオ戦線事務総長でRASD西サハラ・アラブ・民主共和国の新大統領ブラヒム・ガリがトランプ次期アメリカ大統領にお祝いのメッセージを送った。「西サハラ民衆を代表して、あなたがアメリカ大統領選挙に勝利されたことに、心からお祝い申し上げます。選挙結果はまさに民主主義の勝利でした。あなたの勝利は、アメリカの歴史上破天荒な出来事であっただけではなく、西サハラ人を含む世界中の人々に喝を入れてくれました。国連西サハラ住民投票をひたすら待ち続けている我々、西サハラ人は、あなたの登場が世界に正義と安寧をもたらしてくれるものと、願っております。西サハラ政府は平和と民主主義と豊かな世界を再建するために、あなたと共に努力をつづけていきます」 
 
(2) EU(ヨーロッパ連合)議会議員たちの訴え: 
 2016年11月18日、EU(ヨーロッパ連合)議会議員の52人が、<気候とエネルギー>関連ヨーロッパ団体の副代表フランス・ティマーマンと国連事務総長パン・ギムンに緊急警告書簡を送った。警告は、「モロッコが企んでいる新エネルギー計画に、国連未確定地域・モロッコ占領地・西サハラが含まれているが、これは国際法と国連決議に違反する。国連が植民地と規定したモロッコ占領地での経済活動は、直ちに中止すべきだ。モロッコはこれまでもEU司法局の警告を無視し、モロッコ占領地・西サハラでリン鉱石を密採掘し、西サハラ領海で密漁を続けている。さらにモロッコは、新エネルギ−計画で、モロッコ占領地・西サハラ領土内での自然エネルギー開発や原子力発電所建造も目論んでいる。」と、具体的な例や参画企業名を挙げて、ヨーロッパの団体と国連事務総長に翻意を促している。 
 
(3) モロッコ占領地・西サハラで続く(アリンコ西サハラの若者)たちの逮捕; 
 西サハラはモロッコが作った約2500kmの<砂の壁>地雷防御壁で真っ二つに分断され、西サハラ民衆はモロッコ占領地とアルジェリアにある難民キャンプに分かれて暮らさざるをえなくなっている。大西洋に面した大部分をモロッコが占領支配していて、その支配下にある西サハラ住民は、デモも集会も西サハラ国旗を揚げることも、モロッコにより禁止されている。そんな厳しい弾圧にもめげず、若者たちは声を上げ続け、そしてモロッコ占領当局に逮捕されていく。戦う西サハラ人は<砂漠のアリ>に例えられる。戦う若者は<アリンコ>かな??11月22日、モロッコ占領地・西サハラの首都ラユーンでモロッコ占領当局は、ムスタファ―・ラブラスとモハンマド・ワリド・ディジとワリド・アロド・ワリド・アバニニの若者3人を平和活動を組織した罪で逮捕した。さらに同日の夕刻、第二の都市スマラで活躍するワリド・サレク・エルバタル記者もしょっ引いた。 
 
 アメリカ次期大統領トランプさん、魚料理はお好きですか? 西サハラの海には大西洋クロマグロを始め、200種以上のお魚がうようよ泳いでいます。 COP(国連気候変動枠組条約締約国会議)の関連業者が目の敵にしている化石燃料が、手つかずのまま眠っています。 未開発資源をモロッコもフランスも狙っています。 が、まず、国連西サハラ住民投票をやって、その領土所有者を決めなければなりません。 取引相手を確定しなければ、商売はできませんよね? 
 大商人(おおあきんど)のトランプさんに、西サハラ民衆は期待しています。 
 
 
WSJPO 西サハラ政府・日本代表事務所 所長:川名敏之     2016年11月24日 
SJJA(サハラ・ジャパン・ジャーナリスト・アソシエーション)代表:平田伊都子 


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