2016年12月16日20時46分掲載  無料記事
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沖縄/日米安保

沖縄タイムス、琉球新報が報じたオスプレイ事故の重大性 事故の規模はクラスA 米専門家「墜落は構造の問題、再発の恐れ高い」 

沖縄県名護市の海岸に墜落したオスプレイ事故は、空中給油中の出来事で機体の構造問題ではないと米軍や日本政府は説明しているが、米国の専門家は、事故はオスプレイの構造上の問題で発生したもので再発の恐れが高いと語っていることが判明した。『沖縄タイムスプラスワン』が米国特約記者電として16日、報じた。同日の『琉球新報』ワシントン電は、米海軍安全センターが事故の規模について最も重大な「クラスA」に分類し、機体は大破したと評価していると報じた。(大野和興) 
 
記事は同紙、平安名純代・米国特約記者が報じた。語ったのは、米海兵隊垂直離着陸型輸送機MV22オスプレイの米専門家、レックス・リボロ氏。リボロ氏は国防研究所(IDA)でオスプレイの主任分析官を務め、開発段階から同機の構造的欠陥などを指摘し、改善を提言していた専門家だ。 
 
記事はリボロ氏の「機体が大破していることから、制御不能となった結果、墜落したことは間違いない」、「陸地上空を飛行していたら、間違いなく陸地に墜落していた」との分析を紹介している。今回、住民に被害が出なかったのは幸運にすぎないことになる。 
 
また、同氏は機体がばらばらになるほど大破した事故現場の状況写真を詳細に分析、「機体が大破したという事実は、墜落直前は間違いなく制御不能の状態で、機体を破壊するほどの強い衝撃で水面に落ちたことを示唆している」などの見解を述べたことを紹介している。その上で、不時着と墜落の違いは「機体の損傷度」にあると指摘、「傷が入っても機体が飛行可能な状態ならば不時着といえるが、破損した場合は墜落となる」と指摘。「これは不時着でも緊急着陸でもない。墜落だ」と断定した。リボロ氏は、在沖米軍トップのニコルソン四軍調整官が記者会見で、操縦士が県民や乗員を守るために民間地を回避し、水面への着陸を選択したなどと説明したことについて「ばかげている」と一蹴したという。 
 
また同日、『琉球新報』はワシントン発で、米海軍安全センターが事故の規模について最も重大な「クラスA」に分類し、機体は大破したと評価していると報じた。 
 
同記事によると、「クラスAは被害額が200万ドル以上や死者が発生した事故。米軍や米国防総省は「不時着」「着陸」と説明しているが、説明とは程遠い、激しい事故だったことが今回の評価でも裏付けられた」。 


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