2017年03月15日20時34分掲載
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米国
4月に米副大統領マイク・ペンス氏来日 オバマ後のアジア政策のゆくへ U.S. Vice President Mike Pence will come to Japan next month
来月、米副大統領のマイク・ペンス氏が来日する予定だ。アジアへの旅の一環でインドネシア,韓国、オーストラリアなどにも赴くという。米紙の報道では欧州からアジアに重心を移したオバマ大統領時代から、トランプ政権になってどう変わるのかがうかがえる機会になりそうだ、という。
マイク・ペンス副大統領は元インディアナ州知事で、この州もトランプ政権の誕生に大きく影響を与えた「ラストベルト」に位置する。自由貿易推進派で共和党本命もペンス氏が副大統領になったことでトランプ政権を容認することになったと言われており、たとえばポール・ライアン下院議長もその一人である。
選挙戦中、トランプ候補は自分は会長の立場であり、本当の大統領実務は副大統領が行うことになるだろう・・・などと言っていたそうだ。そういうわけで、ペンス氏自身はあまり目立たないが、実際には共和党本命そして右派が支持するペンス氏はトランプ政権の中で大きな役割を果たしているのではないか、と見られる。その意味では来月の来日は目立つトランプ大統領の来日よりもはるかに、政治・経済に与える影響は大きいのではなかろうか。もちろん、トランプ大統領のTPP離脱後の、日米間の自由貿易協定も議題に上るだろう。
自由貿易反対を提唱するトランプ候補をインディアナ州も含まれる「ラストベルト」の人々は熱狂的に支持したと言われている。もうこれ以上、グローバル経済の下で職をアジアや中南米などに奪われたくないという意思表示だった。しかし、ペンス氏は自由貿易推進論者である。そのペンス氏が副大統領ながら、日米間の自由貿易協定の話に来るとすればTPPのようにはアメリカは譲歩しないかもしれない。東アジアの地政学的な緊張感が高まるほど、安倍政権がペンス氏に持たせる手土産は大きくなるだろう。
■トランプ政権とTPPの行方 右派のペンス副大統領は自由貿易協定の擁護者
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