2017年05月25日22時54分掲載
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人権/反差別/司法
【資料共謀罪】「共謀罪は当たり前の日常を一変させる」 日本消費者連盟が反対声明
日本消費者連盟が共謀罪廃案に向けての声明を出しました。消費者・生活者の権利を掲げて活動している市民団体として、暮らしの場、日常生活を脅かすものとして共謀罪をとらえ、廃案を訴えています。(大野和興)
声明 共謀罪を廃案に
日本消費者連盟は「すこやかないのちを未来へつなぐ」を合言葉に普通にくらす人びとが平和に、おだやかに、安心して生きる権利を守りぬくことをめざして活動を続けている市民団体です。わたしたちはそうした活動を大切にするため、これまで何次にもわたって共謀罪制定に反対の意思を表明してきました。
2017年5月23日、自民、公明、維新により、共謀罪法案が衆議院本会議で強行採決され、参議院に送られました。共謀罪法案は審議を重ねれば重ねるほど疑問が深まっています。人びとの生活や動き方に広範囲に監視の網をかけなければ、容疑さえかけられないほどあいまいに広がる世界をこの法律は対象としています。インターネットへの捜査当局の侵入、盗聴、密告など監視社会成立を法の執行の前提としているのです。
日本消費者連盟は消費者・生活者のいのちを守る活動の一環として、たとえば環境や人の健康を害する洗剤を規制するための政府や洗剤メーカへの働きかけ、遺伝子組み換え作物・食品を進める企業への異議申し立て、人や動物の神経系を脅かすネオニコチノイド系農薬の規制を求める運動や農薬会社への働きかけをしています。共謀罪の適用法律の中には特許法や実用新案法、会社法なども入っています。こうした活動は、場合によっては企業活動に対する妨害とか企業の知的財産権の侵害ということで共謀罪の対象になりかねません。
対象法律には種苗法も入っています。品種育成者の権利を守るための法律です。市民農園仲間で園芸店から種苗登録された種を買い、仲間で手分けして種取りをして、その種を分け合ったら共謀罪で一網打尽、といった悪夢が浮かんできます。当たり前の日常だと思っていた世界が、共謀罪で一変してしまうのです。
悪夢を正夢にするのが共謀罪です。わたしたちは、そんな世界をつくりたくありませんし、そんな世界に住むのはまっぴらです。だから、日本消費者連盟は共謀法廃案をめざします。
2017年5月24日
特定非営利活動法人 日本消費者連盟
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