2017年05月31日00時11分掲載
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教育
前川氏が現役事務次官時代に夜間中学運動現場で語った「教育は人権保障の中核」
2016年10月31日付けの古い新聞、それもその地域の人しか見られない地方版がネットで評判を呼んでいる。毎日新聞の記事だ。加計学園問題で「安倍総理のご意向」文書を明らかにした前川前文科省事務次官が埼玉で夜間中学運動を続けてきた市民運動の集会で話をしたその内容に感動しての反応だ。(大野和興)
現職の事務次官だった前川氏は、民間の運動の集まりに参加、「教育は人権保障の中核。国籍に関わらず、全ての国民は等しく教育を受ける権利がある」と語り、教育を受ける権利を制限されてきた人たちに学びの場を提供してきた「夜間中学」を高く評価した、と記事は述べている。この記事を読んだ人が、前川さんはやっぱり本物とツィートした。
この集会は、埼玉の夜間中学運動31周年を記念したもの。記事によると、埼玉には公立夜間中学がなく、川口市には自主夜間中学が設けられている。集会は、「すべての人に義務教育を」をスローガンに、県内に公立夜間中学を設置するための運動を続ける「埼玉に夜間中学を作る会」(野川義秋代表)と「川口自主夜間中学」(金子和夫代表)が開催した。
前川さんは集会で夜間中学と日本の教育の未来」と題して講演。卒業証書を受け取るだけの「形式卒業」や義務教育未修了者、不法滞在の外国籍の親を持つ子どもたちなど、教育を受ける権利を制限されてきた人たちに学びの場を提供してきた「夜間中学」を高く評価した。そして、不登校が増えている現状のもとで、「今後、夜間中学の重要性が増す可能性がある」とも言及。「個人的見解」としながら「夜間中学設置について、組織としての文科省はこれまで見て見ぬふりをしてきた。(夜間中学設置に賛同する)自分は(省内では)異端。居心地が悪かった」と吐露した。
同記事は以下――
http://mainichi.jp/articles/20161031/ddl/k11/100/096000c
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