2017年06月18日08時03分掲載
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農と食
米アマゾン 有機スーパー大手ホールフーズを買収
米国の有機食品を中心にしたスーパー大手のホールフーズは6月16日、米ネット通販大手のアマゾンに137億ドル(1兆5千億円)で買収されると発表した。買収したアマゾンのジェフ・ベゾスCEOは、「何百万人もの人々がホール・フーズが好きだ。最高の自然食品と有機食品を提供している。それを続けて欲しい」とコメントしたという。(有機農業ニュースクリップ)
・Whole Foods Market, 2017-6-16
Amazon to Acquire Whole Foods Market
http://media.wholefoodsmarket.com/news/amazon-to-acquire-whole-foods-market
・Reuters, 2017-6-16
Amazon to buy upmarket grocer Whole Foods for $13.7 billion
http://www.reuters.com/article/us-whole-foods-m-a-amazon-idUSKBN1971QJ
米国では有機セクターが成長産業となっている。有機農産物・食品や、化粧品など関連製品を含む売上は、すでに400億ドルを超える。年10%以上の成長が続いていて、陰りはみられない。ホール・フーズは、米国、カナダ、英国に460店を展開し、有機食品を中心に売上高は160億ドルに達している。アマゾンのホール・フーズ買収は、こうした米国の有機セクターの成長を象徴しているといえる。
しかし、こうした有機セクターの成長には、米国内の供給が追いついていない状況がある。遺伝子組み換え農産物を輸出する一方で、数千億円規模の有機農産物を輸入しているという。有機農産物の換金作物化が進んでいるともいえる。NAFTA(北米自由貿易協定)により、安い遺伝子組み換えトウモロコシが輸出されたメキシコでは、数百万人の農民が離農せざるを得ない状況に追い込まれ、一部は米国へ不法入国しているともみられている。米国の有機セクターの成長は、一面ではメキシコなどを踏み台にしたものともいえるだろう
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