2017年06月19日18時25分掲載
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政治
首相記者会見 空疎な上っ面の言葉に終始 何一つ具体的な言葉が語られず 会見直後、岩田明子NHK政治部記者が「会見のポイント」を解説
現在、安倍首相の記者会見が行われているが、森友学園、加計学園や共謀罪など、肝心の問題に対して何一つ具体的な言葉がないまま、安倍首相が訴えたいことだけを語って終わるのではないか。抽象的な美辞麗句で日本人の心に訴えて行く戦略のようだ。
国会での議員たちによる追及に比べれば、何一つ迫力のない記者会見である。TPP,日ロ、子供の進学、記録の保管・・・焦点もぼけたまま、総花的な話題を上っ面だけ語り、緊張感のない会見が続いている。この中継を見た人は改めて、国会における野党の大切さを実感したのではないか。自由党の森裕子議員のようなシャープな質問を投げかけられる記者はいないようだ。(あるいはいても指名されないのだろう)。首相の支持率回復のための会見に終わった印象だ。これで国民に対する説明責任は果たした、とするのだろうか。
驚いたことに会見終了後、すぐにNHK政治部の岩田明子記者が解説に出てきて、「会見のポイント」を解説。岩田記者と言えばNHKでも有名な、安倍首相と近しい記者である。安倍首相が真摯な姿勢を見せ、反省の言葉を口にしたことを強調し、その上で岩盤規制突破への揺るがぬ意思を見せた、と安倍首相への高い評価を示した。NHKが岩田記者を起用して会見のまとめをしたことは首相の記者会見に対して視聴者・国民が感じた素朴な批判と疑問を封じ込める狙いがあったと見られても仕方あるまい。何もかも一方的だ。だが、これまでならいざ知らず、今回に限っては詩織さんのレイプ事件報道、加計学園、森友学園問題などを見てきた国民に安倍首相の美辞麗句は何1つ心に響かなかっただろう。政権がこれで幕引きができたと思っているとしたら、2012年12月の政権発足以来の致命的な誤算かもしれない。
■独立メディアは記者会見場で
※ところで、NHKの中継では独立映像メディアIWJのジャーナリスト、岩上安身氏の姿を2回ほど映し込んでいた。ジャーナリズムに感心のある人にはぱっと見てわかるカットである。その上で岩上氏が普段、記者クラブ批判をしている割に何一つ質問をしなかったような印象を与えた気がする。これを見た人は「口ほどにもない男だな」と思ったかもしれない。しかし、岩上氏はツイッターで質問に手を挙げたが当たらなかったと伝えている。普段批判されている記者クラブによる意趣返しだったのだろうか。
会見の場にジャーナリストとして臨んだ岩上氏はツイッターにこう漏らしている。
「質問する記者も、答える総理も、原稿棒読み。総理はいうまでもなく、記者の質問のほうも、その場で自然に口頭で質問しているものではない。みんな不自然なセリフ棒読み。茶番ファシズムというべきか、学芸会ファシズムというべきなのか。気持ち悪いこと、この上ない。」
彼らは皆、仲間なのだろう。
村上良太
■(MBS)安倍首相会見、官邸スタッフが指名したメディアは?
http://www.mbs.jp/news/kansai/20170619/00000056.shtml
■ナチスの徹底した偽装工作に医師はだまされた 「生者が通る」(Un vivant qui passe ) クロード・ランズマンのインタビューから
http://www.nikkanberita.com/read.cgi?id=201608180109584
■マスメディアは自社の幹部が寿司屋で首相と何をやっているのか、まずそれを書くことから
http://www.nikkanberita.com/read.cgi?id=201702171035105
■マスメディアは自社の幹部が中華料理屋で首相と何をやっていたのか、まずそれを書くことから
http://www.nikkanberita.com/read.cgi?id=201702281448222
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