2017年06月24日13時31分掲載
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検証・メディア
NHK、和泉洋人総理補佐官、読売新聞 そして前川喜平前文科省事務次官 日本報道史に残るであろう闇
昨日の前川喜平文科省事務次官による記者クラブでの記者会見を通してクローズアップされたのが、安倍内閣の和泉洋人(いずみ ひろと)総理補佐官の動きだった。
そもそもこの問題は今年1月、天下り問題の責任を取る形で文科省を辞職することになった事務次官の前川氏が、加計学園をめぐる内閣の便宜供与疑惑問題でそれまで閉ざされていた口を開いたことがきっかけだ。今治の国家戦略特区に加計学園が営む岡山理科大学が獣医学部を新設することが決定された。ところが決定前に、安倍内閣が首相の友人が営む「加計学園ありき」でことを進め、文科省に圧力をかけていたであろうことを前川氏がメディアの前で証言したことがきっかけとなっている。
そして、最初に前川氏に真相をめぐるインタビューにやってきたTVメディアがNHKだったという。以下に時系列で並べてみよう。
●5月17日、文科省から「総理のご意向」など安倍政権の圧力を示す文書が出て国会で野党に取り上げられる。菅官房長官は否定。
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●NHK取材班が最初に前川前文科省事務次官にインタビュー (放送せず) ※取材した日は不明
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●5月20日、21日に読売新聞から「私的な活動」について取材の打診。取材に応じず。
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●5月21日、官邸の和泉洋人総理補佐官から文科省幹部を介して話し合いの打診。
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●前川氏が和泉氏の打診をつっぱねる
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●読売新聞が前川氏の「出会い系バー通い」の報道 5月22日
※NHKは今に至っても前川氏のインタビューを放送していない。
この流れを見た時、誰しも気になるのは一連のつながりだろう。これらの間に「因果関係」があったのではないか、という疑惑である。つまり、最初に前川氏にインタビューしたNHKは本来はとくダネですぐに放送すべきはずが、なぜか今に至っても放送しておらず、逆にそのあと、官邸の和泉補佐官から文科官僚を通して恫喝めいた連絡を受けた、と前川氏が話したことである。そして、それをつっぱねたら、読売新聞が前川氏を貶める「出会い系バー通い」の記事をすぐに出した。
英国の懐疑論者デビッド・ヒュームなら、これらの出来事の「関係」をどう考えるだろうか。前川氏は読売新聞と和泉首相補佐官の関係について以下のように述べた。
前川「おそらく、想像ですけれども、嫌な報道をされたくなければ、言うことを聞けば抑えてやると。こういうことを言われるのではなかろうかと、想像だが、思った。」(BuzzFeed を参照した)。
それではその前に最初にインタビューをしたNHKはこの流れにどのような関係があるのだろうか。今後、検証が求められることになるだろう。NHK放送史上いや日本報道史上に残るであろう不透明な出来事となっている。
村上良太
■首相記者会見 空疎な上っ面の言葉に終始 何一つ具体的な言葉が語られず 会見直後、岩田明子NHK政治部記者が「会見のポイント」を解説
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■安倍首相 「税は議会制民主主義の基礎である」
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