2017年06月24日23時56分掲載
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TPP/脱グローバリゼーション
グリーンピースが日欧EPA交渉文書をリーク EUの環境保護にとって重大な懸念となると警告
グリーンピースは6月23日、グリーンピース・オランダが入手した日本とEUとの経済連携協定(日欧EPA)関連の文書を公開したと発表した。公開された文書は、2016年後半から2017年初頭にかけてのもので205ページに及ぶ。(有機農業ニュースクリップ)
この文書を分析したグリーンピースは、これまでの米国やカナダとの貿易協定交渉に関しEU委員会や加盟各国政府が約束した、透明性の向上と環境基準を守っていないとした上で、頓挫した米国との協定よりもひどいものと酷評している。日本との交渉が妥結した場合、その貿易規模は、先に発効したEUカナダ包括的経済貿易協定(CETA)の2倍の相当するEU最大の貿易協定になる可能性があり、EUの環境保護にとって重大な懸念をとなると警告している。
グリーンピースはメディア向けの資料で、木材取引における日本の違法取引を増大させる可能性、なんら言及されていない捕鯨問題、CETAより低水準の投資問題などについて、それぞれの問題点を挙げて批判している。その上で、協定は予防原則の立場に立っていないと指摘している。
・Greenpeace, 2017-6-23
EU backtracks on transparency and environment pledges
http://www.greenpeace.org/eu-unit/en/News/2017/Leaked-trade-papers/
・Greenpeace, 2017-6-23
LGreenpeace media briefing : eaked trade papers expose EU failure to uphold transparency and environment standards
http://www.greenpeace.org/eu-unit/Global/eu-unit/reports-briefings/2017/Greenpeace-media-briefing-JEFTA_20170623.pdf
公開された文書は TTIP-leaks.org のサイトから閲覧、ダウンロードできる。
・TTIP-leaks.org
https://ttip-leaks.org/jefta-leaks/
この交渉文書のリークについて、6月24日付けのサンケイビズの記事(共同)によれば、この交渉文書を閲覧した南ドイツ新聞が遺伝子組み換え食品規制など「消費者への配慮が不十分」と指摘しているという。
・共同・サンケイビズ, 207-6-24
【日欧EPA】大企業優先、市民に有害 独紙が日欧EPAを批判
http://www.sankeibiz.jp/macro/news/170624/mca1706240826008-n1.htm
日本外務省のサイトでは、交渉中とはいえ、有意義な情報はほとんどない。
・外務省
日EU経済連携協定(EPA)交渉
http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/page6_000042.html
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