2017年07月25日00時00分掲載
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国際
露政府のハッカー侵入 米電力・原発が標的
7月8日付のThe Washington Post紙は、ロシア政府のハッカーが、米電力企業・原発企業の有する企業内ネットワークへ侵入したとする米当局者の発言を報じた。
同紙によると、米国家安全保障局(NSA)が、ロシア連邦保安庁(FSB)の活動を探知したという。この事件が起きる前、トランプ大統領とプーチン大統領がサイバー空間における脅威の存在を認め、これに対処する枠組みづくりに合意したばかりだった。
今回侵入された原発企業は、原子炉の制御システムが企業内ネットワークからもインターネットからも分離されているため、原発の運転には全く影響がないとの声明を発表。米国内のおよそ100箇所の商業原発の制御システムは、インターネットから分離されており、安全と考えられているという。
これに対し、通常の電力企業は、より脆弱であり、さらにウィルスが電力企業を起点に産業システムへ向うことも考えられると同紙は指摘。これらは、履歴書送付等信用しやすい内容のメールにウイルス感染させるものを添付する手法を取っている。
コンピューターセキュリティ会社のドラゴスは、ロシアが昨年12月にウクライナの送電網を混乱させた際に用いたサイバー兵器が、改良によりアメリカの電力企業に対しても使用可能で、将来、大規模な攻撃につながる可能性があると警告しているという。
〔ND米紙ウィークリーニュース第124号(July 21, 2017)〕
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