2017年08月01日23時14分掲載
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国際
トランプ大統領 反アサド勢力への工作中止
7月19日付のThe Washington Post紙は、トランプ大統領がアサド政権と交戦中の「穏健な反体制派」に対するCIAの武装訓練工作を終了させる決定をしたことを報じた。
この工作は2013年にオバマ政権が着手した政策の中心綱領で、アサド大統領に退任するように圧力を加えることを目的としていた。しかし、2015年にロシアがシリアに軍隊を配備して以来、政策の有効性に疑問を投げかける声が上がっていたという。ロシアは反アサド計画を自国の利益を損なうものと見なしており、計画の段階的廃止はロシアと連携する道を見つけ出すというトランプ氏の関心を反映したものであると同紙は見ている。
政府関係者によると、トランプ氏が今回の決断を下したのは、同氏が7月7日のプーチン露大統領との会合に先立って一か月ほど前に行われたCIAのマイク・ポンペオ局長とハーバート・マクマスター国家安全保障担当補佐官との会談の後であるという。
大統領選においてロシアが関与したとの疑惑が捜査される中、この決断が下されたことについては、「ロシアがシリアで勝利した」と指摘する声がある。
オバマ政権の元高官・ゴールデンバーグ氏は「大きな戦略的ミスとなる」と述べた。これにより米国が信用を落とすことにつながる恐れも専門家から指摘されている。
〔ND米紙ウィークリーニュース第125号(July 29, 2017)〕
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