2017年08月03日20時30分掲載
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国際
アムネスティは警告する 「電気自動車へのシフトで児童労働を増やすな」
電気自動車が増えると児童労働も増える、と警告するのは国際人権団体アムネスティである。英国が2040年からガソリン車やディーゼル車の利用を禁止し、公道を走るすべての車を電気自動車にすると宣言したのを受け、アムネスティは「電気は環境的にはクリーンかもしれないが、人権的に必ずしもクリーンではないことを知っておくべきだ」と懸念を示している。(大野和興)
アムネスティ国際ニュースは以下のように報じている。
アムネスティの調査では、電気自動車のバッテリーに使われているコバルトは、コンゴ民主共和国の、極めて劣悪な環境で働く人たちの手で採掘されている可能性が高い。しかも、働き手には、子どもも多い。彼らは、わずか1日1ドルの賃金で、怪我や病気で命を落としかねない危険な環境で働かされている。電気自動車の利用が拡大することで、彼らをさらに追い詰めるようなことがあってはならない。
電気自動車のドライバーは、自分の車がコンゴの児童労働と関わっているのか、知りたくなるだろう。しかし、自動車業界はどこも透明性に欠け、大手の多くがコバルトのサプライチェーン(原材料などの調達過程)情報を開示していない。
ここ最近、自動車メーカーに関するニュースが多いが、アムネスティは、自動車メーカーに対して自社のサプライチェーンが人権侵害に関わらないようにするために取っている手立てを開示するよう求めている。
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