2017年08月13日15時19分掲載  無料記事
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米国

中国の貿易慣行に 米政権広範な調査の開始へ

 8月1日付のThe New York Times紙は、トランプ政権が中国の貿易慣行に対して広範な調査の準備をしていることを報じた。 
 同紙は、中国が自国の産業を世界一にするため政府主導で産業振興策を行っていることに対し米国で懸念が増していることや、北朝鮮の弾道ミサイル発射実験に対する中国の消極的な対応に業を煮やしたことがこの調査の背景にあるとみている。 
 調査は、中国による米国の特許権侵害に重点が置かれるという。中国経済は輸出に依存し、2025年までに技術産業10分野で世界一となる目標を中国政府は掲げているが、政府の補助金や保護政策を受けながら、米国に対しては特許料の引き下げや中国国内での事業において米企業と中国企業の合弁を要求していると同紙は報じている。 
 中国側は米国の動きに対して、WTOによる介入で対応する可能性を示唆しているという。 
 7月19日のトランプ氏と習近平氏との会談では予想通りの進展はみられず、米国側は301条項による調査に入る構えとなり、それにより高率関税の課税及び中国企業の米国内事業免許の停止などがなされる可能性があるが、米国企業にとっては中国市場での利益は無視できない規模にあり、中国からの報復を恐れ足踏みする可能性を同紙は指摘している。 
〔ND米紙ウィークリーニュース第126号(August 11, 2017)〕 
 
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