2017年09月22日20時03分掲載  無料記事
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国際

英名門大学 中国検閲受け入れを撤回

 8月21日付のThe New York Times紙は、ケンブリッジ大学出版局(Cambridge University Press)が、中国政府の要望を受け現代中国に関する論文集へのアクセスの遮断を決定したが、世界中からの非難を受け、この決定を覆したことを報じた。 
 同出版局は先週、オンラインで公開していた香港・チベット・新疆ウイグル自治区・文化大革命・天安門事件に関する論文や論評について、中国の国家新聞出版広電総局から削除するよう要請され、アクセス遮断していた。 
 この対応について出版局は、あくまでも一時的措置であり、その他論文の閲覧を可能とするための方策であったと発表していたが、世界の研究機関や学者から国際的研究への検閲だとの非難が集まり、要望書も提出されていたという。 
 オンラインで公開されていた文集315点が閲覧不能になっていたものの、決定を覆したことで、再び無料で閲覧が可能となった。 
 一連の騒動について、同紙は、大学の基盤であるアカデミズムの自由が保たれたという見方が広がる一方、中国政府が政権の意向にそぐわない論文に対し世界規模での検閲を行い、研究や大学への政治的・経済的介入をしていくことが懸念されると指摘している。 
 また、記事の最後には「中国側に黙従し続けることが解決策にはならない」という、要望書の発端であった北京大学教員のクリストファー・ボルディング氏の言葉を引用し締めくくっている。 
〔ND米紙ウィークリーニュース第127号(September 14, 2017)〕 
 
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