2017年10月01日11時47分掲載  無料記事
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政治

民進党参院議員の有田 芳生氏が「合流」騒動の経緯を自身のFacebookで説明

  民進党参院議員の有田 芳生氏が希望の党との合流騒動について、自身の見た事実をFacebookで公開した。以下は、その一部を引用するものである。 
 
 
有田 芳生氏 
 
 「民進党が希望の党に入ることが両院議員総会で決まったときには、公然とは口にしなかったことですが、『トロイの木馬』のように、多数になるであろう自分たちの政策を進めていくという暗黙の合意があったのです。なぜなら民進党の政策を希望の党が『丸のみする』と理解されていたからです。選挙戦を闘えば、当選者は圧倒的に民進党出身者が予想されました。全候補者が合流するとの前提だったからです。これが9月28日のことでした。 
 
  前原代表は衆議院候補者全員を希望の党が受入れる交渉をすると強調しました。わたしたちはその交渉を一任しただけのことです。報道では『満場一致』などとありましたが、正確ではありません。『拍手で確認』であって、ましてや小池代表が理解する憲法や安保問題で『一致』したわけでは『さらさらありません』。参議院議員総会でこの構想を危惧したわたしは拍手もしませんでした。しかし民進党の政策で総選挙に勝つことができるなら、安倍退陣は確実になる。ここは前原執行部を信頼して進むしかない。そう判断したのです。 
 
  しかし『トロイの木馬』戦術は一夜にして意味を失いました。希望の党の理念と政策で候補者を選別することなども前原代表の説明とはまったく異なります。」 
 (以上、有田 芳生氏のFacebookより) 
 
  有田氏のメモで重要な箇所は以下の3点である。 
 
1、民進党の政策を希望の党が「丸のみする」と理解されていた 
 
2、前原代表は衆議院候補者全員を希望の党が受入れる交渉をすると強調した。「わたしたちはその交渉を一任しただけ」 
 
3、報道では「満場一致」とあったが正確ではなかった。「拍手で確認」であって、ましてや小池代表が理解する憲法や安保問題で「一致」したわけでは「さらさらありません」。 
 
  有田氏のメモは蚊帳の外に置かれている市民にとって非常に重要な情報である。「民進党の政策を希望の党が『丸のみする』と理解されていた」のだとすれば、これは前原党首がそう考えていた、ということなのだろうか。それともコミュニケーションの齟齬があったのだろうか。丸のみ、ということなら、希望の党が民進党議員をランク付けしたり、排除したりということは論外であろう。また、両院議員総会での満場一致というのは正確ではなく、勢いで拍手する人がいた、という程度であれば民進党側のコンセンサスは仮のものであり、交渉が説明通りまとまらないのであれば白紙に戻すべきであろう。 
  昨日来、前原代表は希望の党と候補者の「調整」をしていると言っているが、希望の党による民進党のリベラル派議員らの排除リストも新聞で報道される今、民進党議員が執行部に激しい不満や疑問をぶつけているようだ。「希望の党の理念と政策で候補者を選別することなども前原代表の説明とはまったく異なります。」ということであれば、誰かが誰かを騙し、陥れたということだ。 
 
 
武者小路龍児 


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