2017年10月12日14時09分掲載
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政治
民進党はどうなるのか? 民進党・参議院議員会長の小川敏夫氏に聞く
前原誠司・民進党代表の希望の党への合流をめぐる騒動で立憲民主党が生まれ、政界再編の動きも生まれてきた。それでは民進党は今後、消滅するのだろうか?それとも残存するのだろうか?様々な憶測が飛び交う中、民進党参議院議員会長の小川敏夫氏を訪ね、話を聞いた。
Q 単刀直入に、民進党はこれからどうなるのでしょうか?
小川「まず、9月28日のことを申しますと、あの日、民進党の両院総会で決まったことは衆院議員選挙の闘い方だけだった、ということです。民進党からは公認しないので、希望の党から公認を得て立候補して欲しい、ということだったのです。そして、この件については前原民進党代表に一任して欲しい、と。これだけだったのです。党をどうするか、ということについては白紙だったのです。」
小川氏によると、選挙での戦いの話だった、ということだ。だから、今回選挙がない参議院議員は立憲民主党に移った福山哲郎議員をのぞくと、基本的に47人の議員が民進党にそのまま残っている。「参院も希望の党に合流する」というのは前原代表個人の気持ちに過ぎない、というのだ。だから、この参院民進党の47人と前原代表で、今後の党のあり方を議論して決めることになる、と小川氏は言う。
Q いつ議論をしますか?
小川「選挙が終わればすぐですよ。特別国会が開かれるまでに決めなくてはならないからです。」
Q 民進党には100億円とも150億円とも政党の資金があると報じられていますが、その行き先はどうなりますか?
小川「報じられている通り、だいたい150億円ほどありましたが、今回の選挙で立候補する人たちに配りました。その総額がだいたい50億円くらいでしょう。新人は1500万円、現職議員は2000万円を一人ずつに配りました。希望の党、無所属、立憲民主党など合わせて200人くらいです。ですから、それを引けば100億円くらい残ります。もし民進党を解党するのであれば、国庫に返上することになります。」
残った100億円は民進党が存続すればそのまま維持されるし、もし希望の党と合流してしまえば希望の党にそのまま持ち込まれる。立憲民主党と合流する場合でも同様となるそうだ。
Q 前原誠司代表はどうして無所属で立候補したんですか?
小川「もし希望の党から公認を得ることになると、民進党の代表を辞任しなくてはならなくなるからです。といって民進党から自分だけ立候補するわけにもいかないでしょう」
Q 前原さんの「合流話」というのはそういう前ふりみたいなものがあったんですか?
小川「いや、私たちにとっては驚きでした。ただ、代表選挙のときに与党と1対1の構造を作る、とか、共産党とは組まないといった話がありましたから、今になってみると、あれがこういうことだったのかな、と思うことはありますね。」
Q 小川さんご自身は希望の党か、立憲民主党か、どういうお考えなんですか?
小川「私自身は民進党をできれば存続したいと思っています。もちろん、党をどうするかは、私が決めることではなくて、残った人たちで話し合って決めることです。私個人としては希望の党よりは立憲民主党に考えが近いです。」
Q 民進党が立憲民主党と合流する可能性もありますか?
小川「そこはみんなで話し合った結果次第ですね。私自身は民進党を残して民進党が軸になって野党を再編した方がよいのではないか、と考えているんですよ。というのは今回、希望の党にやむを得ず合流したけれど、当選後にまた民進党に戻りたい、という人もいるかもしれません。立憲民主党でまとめようとすると、少し間口が狭くなってしまうかもしれないと思っています。もっと大きくしないといけないと思っているんです」
Q 今回、立憲民主党が擁立した候補者数は小選挙区と比例を合わせて78人です。この人数だと共闘しても政権は取れない可能性が高いですが、そのあたりはどう見ればよいのでしょうか?希望の党に行った旧民進党議員を再編入するためにあえて対立候補を立てない、ということがあるのでしょうか?
小川「いや、選挙と言うものは時間、金、人と大変なんです。あの合流話があって、(枝野氏が)立憲民主党を立ち上げて、自分たちが立候補するだけでも手一杯だったんじゃないですか? 選挙費用を考えても、旧民主党から2000万円(あるいは1500万円)の分配をもらった人はいいですが、ゼロから新人候補を立候補させようとすると、その資金集めだけでも大変なんです。限られた時間で精一杯だったんじゃないでしょうか」
小川氏が参院に残る民進党議員の話を聞いてきた印象から、議員の半数以上は希望の党との合流に乗り気ではないようだ。
※小川敏夫氏 (ホームページ)
http://www.ogawatoshio.com/
村上良太
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