2017年10月17日18時56分掲載
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国際
ロヒンギャ難民 新たな厳しい現実
9月25日付のThe Washington Post紙は、ミャンマー(ビルマ)のロヒンギャ・イスラム教徒の置かれた悲惨な現状を報じた。
8月26日のミャンマー軍による焦土化攻撃により、43万6000人もの難民が隣国のバングラディシュへと避難することとなり、難民キャンプとなったバルクハリは、世界で最も人口密度の高い地域と化してしまっているという。そこでは、全体の5分の1程度しか食料の配給を受けておらず、10万人の子供が学校に通えず、家族のための援助を探し求めていると同紙は伝えている。
バングラディシュ政府は、2000エーカーもの公有地に難民キャンプを建設する計画を立てている。だが、援助団体によれば、少なくとも完成には半年がかかり、現状は、農村スラムのような状態で、道路はなく、援助物資を運送することが難しく、地滑りの危険性もあるという。
最も深刻なのは、便所が全くないことで、キャンプ内は汚水や排泄物が流れている状態だと同紙は伝えている。衛生面の懸念からバングラディシュ政府はロヒンギャの移動を制限しており、5万1000人がブルクハリ北部の検問所から追い返されたという。難民の故郷への帰還は、国境付近で地雷が埋設されたため困難な状況となっている。
〔ND米紙ウィークリーニュース第129号(October 9, 2017)〕
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