2017年10月24日09時45分掲載  無料記事
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国際

露国営の通信大手 北にネット接続提供

 10月2日付のThe Washington Post紙は、ロシア国営のトランステレコム社が北朝鮮に新しいインターネット接続システムを提供したことを報じた。これにより、北朝鮮は指示統制や活動管理能力が増し、サイバー攻撃と他国への対策範囲が向上するとされる。 
 トランステレコム社はロシア鉄道会社の一部で、インフラ交通を主軸とする国営企業であり、プーチン大統領とのつながりが深いという。同企業がネットワーク接続のためそのインフラ整備をどのように行ったのかは不明であるものの、光ファイバー回線であれば既存の設備がない限り数日から数週間かかるとされる。 
 なお、アメリカはサイバーコマンド作戦として、北朝鮮人民武力部偵察総局という軍事スパイ機関のハッカーを狙い、ユーザーアクセスを遮断するDoS攻撃を行っていたされている。アメリカは2014年、北朝鮮によるソニーピクチャーズへのサイバー攻撃の報復として、北朝鮮のスパイ機関の回線を停止した。この作戦は、ロシアのネット接続システム導入前に終了したという。 
 国連による制裁の一環で中国が経済制裁を行う中、ロシア企業が非合法な貿易などで制裁を無力化しているとみられる。通信設備の提供は、安保理決議では特定されていないものの、「違反ではない」とは明確に言えないと同紙は報じている。 
〔ND米紙ウィークリーニュース第130号(October 13, 2017)〕 
 
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