2017年11月27日23時57分掲載
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国際
習主席、米大統領を歓待 強国としての中国アピール
11月6日付のThe New York Times紙は、米中首脳会談を受け、トランプ米大統領と対等な関係の構築を求める中国の習近平主席の姿勢について報じた。
中国が米国の対等な二国間関係を目指すという考え方は、オバマ政権時代には、アジアにおける中国の覇権を容認する意味も含むことから疎んじられていた。
しかし、現在のトランプ大統領は、国内的にはロシアゲート疑惑、国際的には気候変動条約からの離脱などで批判を受け劣勢にある。また、北朝鮮の核ミサイル問題で米中は協力強化を目指す立場にあり、共産党総書記に再任した習主席にとって、対等な二国関係を提案するには絶妙なタイミングになっていると同紙はみている。
習主席は、中国を米国に代わるグローバル・リーダーとみなし、米国が第二次大戦後に欧州やアジアの再建をしたように、中国が欧州やアジアに大規模事業投資をしていくことを目指しているという。
中国の米国に対する懸念として、同紙は、米国がオーストラリアやアジアの国々に中国の脅威を抑止するための連帯を訴えかけている点を挙げている。また、トランプ政権内には中国の不公正な貿易慣行を正すべきだとの意見が渦まいているという。
一方、人権問題に関して、習主席が市民弾圧を強めているにも関わらず、トランプ政権は中国への要求の優先事項から外しており、そこには変化がみられるとも同紙は指摘している。
〔ND米紙ウィークリーニュース第133号(November 27, 2017)〕
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