2017年12月10日15時16分掲載  無料記事
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遺伝子組み換え/ゲノム編集

スイスで遺伝子組み換えナタネで汚染される鳥のエサが見つかる

 スイス連邦農業研究センター(Agroscope)の調査の結果、鳥のエサの8割から発芽力のある遺伝子組み換えナタネが見つかった、とスイスインフォが報じた。検査した30サンプルのうち24サンプルから、EUで飼料として承認されているモンサントのGT73、バイエルのRF3とMS8といった遺伝子組み換えナタネが見つかったという。11サンプルには複数のGMナタネが含まれていたという。(有機農業ニュースクリップ) 
 
 スイス連邦環境局(FOEN)の調査では、見つかったGMナタネ種子の発芽率は0.4%から21%だったという。連邦環境局による飼育場と鳥用飼料工場の実地調査では、40か所中2か所で6品種の遺伝子組み換え作物の「存在」を確認したとしている。 
 
 ・Swiss Info, 2017-12-8 
  GM plants in bird feed found in non-GMO Switzerland 
  https://www.swissinfo.ch/eng/genetically-modified-organisms_gm-plants-in-bird-feed-found-in-non-gmo-switzerland/43739064 
 
 
 遺伝子組み換え作物の自生を監視しているスイス連邦環境局(FOEN)は2015年の年次報告書で、市販の鳥用飼料からGM種子が見つかったとして、さらなる調査対象だとしていた。 
 
 ・Federal Office for the Environment 
  Transgenic plants: previously known locations and one new site in the environment in 2015 
  https://www.bafu.admin.ch/bafu/en/home/topics/biotechnology/info-specialists/monitoring-gentechnisch-veraenderter-organismen/transgene-pflanzen--altbekannte-und-ein-neuer-fundort-in-der-umw.html 
 
 スイスは2005年、国民投票で遺伝子組み換え作物の商業栽培を一時的に禁止した。以来3度の再延長を行い、今年3月に2022年までの一時禁止の継続を決めている。商業栽培は禁止されているが、試験栽培は認められている。 
 
【関連記事】 
 ・No.730 栽培禁止を21年まで延長を決めたスイス GM作物はオプションの一つ 
  http://organic-newsclip.info/log/2016/16080730-2.html 


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