2018年01月04日23時01分掲載
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国際
英EU離脱協議難航 アイルランドと国境問題
12月4日付けのThe New York Times紙は、英国のメイ首相が、英国のEU離脱協議において、アイルランドとの国境問題により難航し、国政における自らの弱さを露呈してしまいると報じた。
EU離脱において、英国は3つの分野で進展を示さなければならないとされている。それは、
1.EU27国への特別な経済的な貢献。
2.英国内に居住するEU市民の処遇
3.EUにとどまるアイルランドとの国境線の設定
――だ。
すでに2分野では大きな進展を見せ、1においては、470億から520億米ドルの離脱金の支払いを決定し、2においては、欧州裁判所の決定に従う構えをみせている。だが、3に関しては、難航しているという。
同紙によれば、メイ政権はアイルランドとは以前と同様に関税や市場経済において同様の処遇を続けるつもりだが、これにより曖昧にしてきた国境問題が再発する可能性を懸念する声が、メイ首相率いる保守党や、連立を組むDUP(民主連合党)から起こっている。それにより、DUPが離脱して解散総選挙となれば政権交代になりかねず、野党の労働党を利する事態となっている。
また、EU離脱住民投票で反対が多数を占めたスコットランドとロンドンも、アイルランドと同じ処遇を受けることを求めており混乱が深まっていると同紙は伝えている。
〔ND米紙ウィークリーニュース第135号(December 27, 2017)〕
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