2018年03月08日23時39分掲載
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政治
安倍内閣の退陣時期は? 刑事訴追の恐れから絶対に辞職できないであろう総理
森友問題の決裁文書偽造問題で安倍首相に退陣を求める声が国民に広がっているが、安倍首相が自ら退陣することはないだろう。というのはこれまで内閣人事局を設置して力づくで抑え込んできた官僚たちが野党に証言を求められ、事件の清算のために次々と証言を始めれば、安倍首相夫妻らが刑事訴追される可能性もあるだろうからだ。歴史を振り返ればチリのピノチェット独裁政権の場合も、東独のホーネッカー議長の時も、ルーマニアのチャウシェスク書記長の場合でも、民主化された途端に次から次へと出てくる赤裸々な真実を国民は知ることになった。独裁者とはそうした存在である。だから、安倍首相はすっきりしたいと思ったとしても、訴追が恐ろしくて今さら辞めることもできないだろう。官僚統制を強めるために、圧力をもっと強くかけなくてはならなくなっているのだ。
そうなった場合、自民党は安倍首相と運命を最後までともにすることになる。過去25年間にライバル野党だった社会党も民主党も大きな変革を強いられたが、自民党は幸いにも無傷だった。だが、その結果、自己改革を行う機会を失い、腐敗した巨大政党になった。目をつぶり、放置してきたマスメディアの責任でもある。今後、どんなことがあっても自分から辞めることはしないであろう安倍首相が使う手は過去70年、日本政府が使うことを控えてきた手かもしれない。
南田望洋
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