2018年03月12日14時44分掲載
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政治
昨年10月の総選挙のやり直しを 安倍首相が統括する行政府の組織的隠蔽によって国民は知るべき情報を得ることなく選挙で投票することになった
安倍首相は常々「行政府のトップ」と自身を語ってきたが、その行政府が官僚を含め組織的に公文書を偽造して犯罪を隠蔽してきた。財務省の公文書偽造が行われたのは昨年の春である。安倍首相は野党4党が加計学園への獣医学部新設問題に関して臨時国会召集を求めても国会を3か月にわたって開かず、9月下旬にようやく開いたと思いきや、ただちに国会解散、総選挙を行った。
行政府が国会に求められた情報を出さず、組織的に犯罪の隠蔽に加担し、国民はそれを知らずして選挙に臨まなくてはならなかった。そして、安倍首相ら自民党は隠蔽工作によって選挙の勝利者となった。このような政権に正当性はない。したがって、この事件をきちんと解明し、すぐに国会を解散して、総選挙を5月には行うべきではないか。総選挙のテーマは「この道しかなかったのか」ということになるだろう。
昨年9月を思い出してみたい。以下は毎日新聞の当時の報道だ。憲法53条に記された臨時国会召集の要求を3か月も放置し、9月下旬に開いたかと思ったら、すぐに解散したのだった。
■衆院解散表明 「森友・加計から逃亡」(毎日)
https://mainichi.jp/senkyo/articles/20170926/k00/00m/040/086000c
「 森友学園、加計学園の問題を巡り野党は臨時国会で攻勢を強める構えだったが、審議されないまま総選挙に突入する。」
2017年春の財務省の組織的な公文書偽造と隠蔽、そして憲法53条に保障された臨時国会で話し合う権利を否定した安倍首相と自民党政権は三権分立を踏みにじり、民主主義を否定したことが明らかになった。このような政府には正当性はないと考えるほかない。すでに安倍首相は首相でありながら、実際には首相ではない。国民を欺いた行政府のトップだからだ。そして自民党が与党である、ということも虚構でしかない。したがって安倍首相が辞職してそれに代わる政治家を自民党が選んで済む、という話ではもはやない。自民党は国民に謝罪し、解党して再編すべきだろう。
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