2018年03月18日23時46分掲載
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国際
習主席、主席任期撤廃提案 その意図とは
3月5日付のUSA Today紙は、中国の習近平国家主席が、中国の憲法で定められた主席の任期を2期までとする条項の改正を提案したことを報じた。
現中国人民共和国憲法の任期期限は、中央集権が強かった毛沢東時代(1949−1976)を再来させないことを保証するために規定されたものである。習氏は2013年に就任後、その5年後に退任する予定となっていた。今回の提案について、専門家の間では、自らの権力基盤が揺らいでいることがその要因だという見方がある一方、中国が、世界における指導力を発揮するためであるとの見方もある。
中国は、南シナ海での領有権を主張。軍備を増強し、アジア、欧州、中東、アフリカを結ぶ「一帯一路」の構想の実現に向けて邁進している。北朝鮮との関係は、米国との交渉カードとして使っている。同紙は、「習氏の施政で、中国は混乱するだろう。習氏は死ぬまで主席でいるだろうが、その後継者の選定には専制国家なりの困難が予想される」というロンドンを拠点とするシンクタンクの専門家の分析を掲載している。
習氏が主席の任期撤廃を提案したことに対して国際的な批判があがっていることについて、中国外務省報道官は「中国の憲法のことは、中国人自身で決めることである」と記者会見で述べている。
〔ND米紙ウィークリーニュース第139号(March 12, 2018)〕
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