2018年03月27日23時21分掲載
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国際
トランプ政権、関税強行 貿易戦争の恐れ拡大
3月4日付The Washington Times紙は、米連邦議会や諸外国から、貿易戦争を招くと非難が上がっている鉄鋼とアルミニウムの輸入品に対する関税をトランプ政権が強行するつもりであることを報じた。トランプ政権側は非難に対し、国家と経済の安全保障に利することだと反論している。
ホワイトハウスの商務補佐官のナバロ氏は「鉄鋼とアルミニウムなしで、自国を防衛し繁栄させることはできない」と発言。これにより、輸入される鉄鋼には25%、アルミニウムには10%の関税が課せられることになる。
ロス米商務長官は、トランプ氏が昨年の選挙中にもNAFTAなどの多国間貿易協定に反対しており、関税措置は全米経済の1%に関連するものであるが、欧州各国からの報復はそれに満たないことから、政策の変更をすることはあり得ないと述べた。
EU側は、米連邦議会の有力議員の地元で作られているハーレーダビッドソンやバーボンに報復関税をかけると警告している。
連邦議会議員からは、共和・民主双方から「中国に狙いをつけるつもりが、世界全体を敵に回している」「米欧を対立させロシアを利する行為をしている」と非難する声があるものの、民主党からは「職を奪った自由貿易ではなく公平な貿易をすべきだ」と支持する声も上がっていると同紙は伝えている。
〔ND米紙ウィークリーニュース第140号(March 23, 2018)〕
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