2018年03月31日18時26分掲載
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政治
無能な外務大臣の言い訳 「北朝鮮がいよいよ対話を求めてきました。国際社会全体による経済制裁に耐えられなくなってきたのでしょう。」
日本の外務大臣、河野太郎は世界に向けて北朝鮮との国交断絶を呼びかけてきた。この動きは世界の国々とはまったく異なるベクトルで、外務省が宗主国であるかのように畏まる米国ですら、米朝首脳会談を行うと発表した。河野太郎と日本の外務省は世界に恥をさらしたが、そもそも河野の呼びかけ自体が外国の要人にとってはニュースバリューのない、つまらないエピソードでしかなかった。落ち目の日本は世界のニュースのトップバリューになりえないのはもちろんのこと、「米国の51番目の州」に独自外交など存在しないことは周知だからだ。
そんな中、外務大臣の河野太郎はあたかも自分の外交が北朝鮮を変えたのだとでも言うようにブログに書いた。
衆議院議員 河野太郎公式サイト
「北朝鮮がいよいよ対話を求めてきました。国際社会全体による経済制裁に耐えられなくなってきたのでしょう。」(3月16日)
実を言えば北朝鮮が米国との対話を求めたのではなかった。実際、北朝鮮は何十年来、米国との対話を求めてきた。それを黙殺してきたのは米国務省とホワイトハウスだった。だから今回、米朝首脳会談が実現するのは米国側が変わっただけなのだ。このようなブログを書いていると言うだけで河野がいかに日本国民を愚民と考えているかが測れる。
米国が折れたのは昨年9月に北朝鮮が水爆を保有したからかもしれない。ニューヨークタイムズが米情報機関が北朝鮮の核開発のスピードを楽観視してきたことを大きな紙面を割いて報道したので読者ならトランプ政権が追い詰められている状況を理解できるだろう。安倍首相や麻生副首相はニューヨークタイムズを読んでいるのだろうか。情報とリアリズムを欠いた安倍政権が長引くほど、日本の国力は落ちる。無能な外務大臣が日本国民の命を危険にさらす。彼らは部下や日本国民を見捨てても自分たちと家族だけは生き残りを図ろうとするだろう。
■NYTが米諜報の失敗を指摘 「近来の最大級の誤り」 北朝鮮のミサイル開発の速度を軽視 水爆の完成で新たな練り直し 核保有数もわからず
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「昨年9月の核実験で水爆が完成したとしているのだ。ニューヨークタイムズは米担当官らのインタビューをもとにインテリジェンス界で最大級の誤算だったと書いた。」
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