2018年05月04日23時57分掲載  無料記事
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国際

米英サイバー対策共同声明 一般家庭にも注意喚起

 4月16日付のThe New York Times紙は、アメリカとイギリスが、ロシアのサイバー攻撃を警戒して今までに類を見ない共同声明を発表したと報じた。 
 声明では、ロシアの標的が米英両国の政府や民間企業、個々の家庭など幅広いことや、ネットの脆弱性を指摘し、個人情報保護を呼びかけている。米英両政府は、ロシア政府によるネット被害が出た場合、報復措置も取るとしている。 
 ロシアは、数百万台の電子機器を標的にしており、個々の機器をハックし、ルーターを制御しようとしているとの見方もあると同紙は伝えている。彼等の目的は、盗聴、機密情報や知的財産の収集、諜報機関の援助やセキュリティの弱体化によって更なるサイバー攻撃の土台を築くことだとされる。そのためにハッカーが投入され、この作戦は「中間者攻撃」(man-in-the-middleattack)と呼ばれる。米英両政府は、今年ウクライナ、アジア、欧米に数十億ドル規模の損害を与えたNotPetyaというサイバー攻撃を、ロシアによるものであるとしている。 
 同紙によると、ロシアは、政府コンピューターの操作、重要インフラへの攻撃や送電網への介入ができるのではないかという。 
シリア内戦での米英仏ミサイル攻撃に対するロシアの反対や、スパイ暗殺計画を巡る英ロ間の外交問題、米選挙へのロシア介入疑惑は、欧米諸国とロシアの溝を深めている。 
 大国間のサイバー対立は、ネット時代における冷戦状態にあると同紙は指摘している。 
〔ND米紙ウィークリーニュース第142号(April 28, 2018)〕 
 
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