2018年05月14日23時45分掲載  無料記事
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イスラエル/パレスチナ

ガザでイスラエル軍による発砲で、パレスティナ人が大量殺害されている

 国際人権団体アムネスティ・インターナショナルは日本時間の5月14日夜、ガザで41人もの人々がイスラエル軍の発砲によって既に殺害されたと報じている。アムネスティはこの恥ずべき国際法違反は故意の殺人であり、戦争犯罪を構成するものであり、イスラエル政府は、これ以上の犠牲を出さないよう、直ちに過剰な力の行使を止めるべき、と訴えている。(大野和興) 
 
 パレスチナ自治区ガザ地区では3月30日以来大規模なデモが続いている。このデモに対するイスラエル軍の武力行使で、4月7日現在、パレスチナ保健省によるとパレスチナ人17人が亡くなり、約1,400人が負傷した。 
 
 デモは、米国大使館エルサレム移転抗議に加え、イスラエルの建国により土地を追われたパレスチナ難民数百万人の帰還する権利を求めるもので、30日から始まった。前日の3月29日、イスラエル軍は、ガザ地区との境界付近に狙撃兵100人を配置し、「戦車とドローンで治安を強化する」と宣言した。また、境界のフェンス付近を「軍事区域だ」として、フェンスに近づくのは危険だ、と警告していた。 
 
 デモ初日、軍は、丸腰のデモ参加者に銃や催涙ガス、ゴム弾など武力で応じ、多数の死者と負傷者を出した。これは明らかに過剰な力の行使だ。アムネスティによると、デモ参加者の中には、フェンスに向けて、石、火炎瓶、燃えたタイヤなどを投げた人たちもいた模様だが、これが重装備の兵士にとってどれほどの脅威なのか、はなはだ疑問であるとしている。国際人権法では、銃などの殺傷武器は、身に危険が差し迫った場合にのみ使用が許されている。 
 
 デモは5月15日まで続く予定だ。この日は、1948年のイスラエル建国に伴い、多くのパレスチナ人が故郷を追われ、土地や財産を奪われた悲劇を嘆く「ナクバ(大惨事)」の記念日に当たる。 


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