2018年05月31日23時47分掲載
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国際
朝鮮半島から米軍撤退案 南北朝鮮とトランプの反応
5月4日付The Washington Post紙は、在韓米軍2万8000人について、南北朝鮮と米国でそれぞれどのような見方があるかを報じた。
北朝鮮は、かねてから在韓米軍が侵略の脅威になるとして撤退を求める立場であるが、トランプ大統領との会談を前に撤退要求を取り下げ、核開発廃棄の見返りに敵対政策の停止を求めている。同紙は、立場が変わった要因の一つとして、米軍の存在が中国を抑える役割になると考えたという専門家の意見を報じている。
韓国では61%の国民が現状の在韓米軍駐留を支持しているものの、米兵による犯罪や事故、そして北朝鮮との和平を阻害しているとの見方から、左翼側に撤退を望む声があるという。また、同紙によると、韓国大統領府の外交補佐官は、北朝鮮との和平が成立すれば米軍が駐留する正当性はなくなるとまで述べたことがある。
一方、米国側は、国民の7割が現状の規模の米軍駐留を支持しているものの、トランプ大統領は韓国や日本などの受入国の駐留経費負担を増すように求めており、それができない場合は撤退も辞さないと選挙前から発言している。トランプ大統領は、北朝鮮との会談において、米兵の数は議題にならないものの、「将来的に資金を節約したい」というような発言をしていると同紙は報じている。
〔ND米紙ウィークリーニュース第143号(May 29, 2018)〕
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