2018年06月23日16時27分掲載
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国際
露の加熱する動きに対抗 ポーランドが米軍駐留に資金拠出へ
5月28日付のThe Washington Times紙は、ロシアの脅威に対抗して、ポーランドが米国に米軍を永続的に駐留するよう申し出、駐留経費として200億ドルを拠出する準備があると発表したことを報じた。ロシア側は、それに対してポーランドへの報復措置も辞さない構えだという。
ポーランドから米軍駐留の提案があったのは、ロシアが、ポーランドとリトアニアの間にあるカリーニングラードに核搭載可能なミサイルを配備した3か月後のことである。米国務省は、この提案を承知しており、現状を分析していると述べたものの、それ以上のコメントは控えた。
ロシアのクリミア併合、シリアのアサド政権支援、米大統領選への介入などから、ポーランドでは、ロシアへの警戒が強まっているという。ポーランド政府高官は、ロシアの動向をチェックするためポーランドに米軍を駐留させる必要があると発言したと同紙は伝えている。
さらに、ロシアは、天然ガスパイプラインのルートからポーランドを外し、ドイツへ直接天然ガスを供給することを提案しており、ミサイルと天然ガス「二重の兵器」で脅威を与えている。
昨年7月、トランプ大統領は、ワルシャワを訪問し中欧及び東欧の安全保障に寄与することを宣言したものの、米国政府がこれ以上の費用拠出はしないことも明言した。ポーランドは1999年からNATOに加盟。直近の米軍常駐基地はドイツ東側に存在する。
〔ND米紙ウィークリーニュース第145号(June 21, 2018)〕
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