2018年07月22日13時00分掲載
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国際
公平な国防費負担を 米がNATO同盟国に訴え
7月2日付のNYタイムズ紙は、6月にトランプ米大統領が、北大西洋条約機構(NATO)同盟国が国防費負担の義務(国内総生産の2%)を果たしていないことを批判する文書を、NATO同盟国に対して送ったことを報じた。
文書でアメリカは、「自国の過度な負担に、同盟国がただ乗りをしている状況を看過できない」と主張している。アメリカは、同盟国の対応によってはアメリカ軍の配備を転換する選択肢もちらつかせており、ロシアの脅威に同盟国が結束して対抗する必要がある中、同盟の分断が生じる危険性も孕んでいると同紙は見ている。アメリカは、特にドイツへの不満を文書で表明している。同盟国の中で影響力の大きいドイツが、国防費支出目標を果たさないため、他の同盟国に約束を破る口実を与えていると主張している。
一方、ヨーロッパの同盟国は、負担基準を満たさない場合、アメリカが敵対的な貿易政策などの報復措置をとる可能性があることに懸念を示している。同紙は、NATOサミットに関係している外交官が、「トランプ大統領が国防費負担の問題を煽ることで、他の重要事項についてサミットで話し合いができなくなることを避けたい」と考えていることを伝えている。
〔ND米紙ウィークリーニュース第148号(July 19, 2018)〕
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